産業廃棄物処理・リサイクル事業を展開する、こっこー(広島県呉市)は4日、2026年7月下旬から、呉リサイクルセンターにおいて、太陽光発電の余剰電力を活用して製造した「グリーン水素」をスクラップ加工の溶断ガスとして利用するなどの実証実験を開始した。同事業は、公益財団法人くれ産業振興センターの「脱炭素技術等事業化可能性調査(F/S)補助金」の採択事業。企業脱炭素と資源再生を融合させた国内初(同社調べ)の先進モデルの確立を目指す。
同センターに設置している自家消費型太陽光発電システムでは、急激な需要の変化に追従できず、発電可能な電力の約半数(年間約40万kWh)を有効活用できないという課題を抱えている。
それへの対策の一つが今回の試みだ実際の運用においては、水素特有の「炎が不可視である」という性質による作業時の安全リスクを回避するため、既存のプロパンガスと一定の割合で混合する予定だ。実験段階では、水素系燃料混合ガス「HL-1 (日酸TANAKA株式会社、日本酸素株式会社)」を使用する。水素は燃焼時にCO2を排出しないため、実装できれば従来のプロパンガス100%での作業と比較して、同センターにおけるガス溶断のScope1排出量 (年間約12~23トン) を、置換率に応じて削減できる見込みだ。

同社は、太陽光発電による自家消費以外にも、LED、CO2フリー電力、バイオ燃料の導入などを進めているが、さらなる削減には化石燃料からの転換が不可欠としている。なお、同社の業務におけるグリーン水素の活用方法は、溶断のほかに、ガラス軽量発泡資材の焼成、フォークリフトの燃料などを検討しているという
(IRuniverse K.Kuribara)