日本鉄鋼連盟が発表する、特殊鋼熱間圧延鋼材の生産・消費・在庫量推移及び貿易統計によるステンレス鋼輸入量・輸出量推移を基に、ステンレス熱間圧延鋼材鋼生産量・ステンレス鋼輸入・輸出量推移を整理した。
ステンレス鋼の2025暦年の輸入量は31万2,739トンと、過去最多を更新した。月換算では、2.61万トンだった。
2026年6月の輸入量速報では、ステンレス鋼の輸入量は、2万3,675トンと、前月比2.8 %減、前年同月比13.3 %減の見通しとなった。2025暦年の月換算も下回る。
2026暦年上半期の輸入量は12万6,049トンと、2025暦年上半期(15万5,464トン)比では18.9 %減となる見通し。
<2026暦年換算>
図1にステンレス鋼熱間圧延鋼材の生産量と、ステンレス鋼輸出・輸入量の暦年推移を示す。
ステンレス鋼熱間圧延鋼材の生産量は、2024暦年より約200万トン台で推移。2026暦年第1四半期実績から求めた2026暦換算でも、暦年並みで推移する見通し。
ステンレス鋼の輸出量も、2024暦年より、70万トン台で推移。 一方、2025暦年で過去最多となった輸入量は、2026暦年換算では30万トン台を下回る見通しとなった。

図1 生産量、輸出量及び輸入量の暦年推移
ステンレス鋼熱間圧延鋼材の生産量推移については、下記をご参照ください。
ステンレス鋼材国内市場近況2026 #8 2026年5月 熱間圧延鋼材生産・消費・在庫
ステンレス鋼材国内市場近況2026 #7 2025年度 熱間圧延鋼材生産・消費・在庫
ステンレス鋼材国内市場近況2025 #44 2025暦年 熱間圧延鋼材生産・消費・在庫
<ステンレス鋼:2025暦年実績>
2025暦年のステンレス鋼熱間圧延鋼材の生産量は、206 万8,026トンと2024暦年(204万6,025トン)比1.1 %増となった。月換算では17万2,336トン。
2025暦年のステンレス冷間仕上鋼材の生産量は、103万9,096トンと2024暦年(103万4,587トン)並の暦年比では0.4 %増となった。月換算では8万6,591トン 万2,336トン
ステンレス鋼最終鋼材生産量では、2024暦年(184万4,412トン)並の184万9,858トンだった。
2025暦年のステンレス鋼輸入量は、31万2,739トンとなり、2024暦年(29万5,313トン)比5.9 %増、過去最多となった2022暦年(30万9,062トン)比1.2 %増となった。月換算では2万6,062トン。
2025年暦年のステンレス鋼輸出量は、72万7,375トンとなり、2024暦年(71万6,353トン)比15.4 %増。月換算では、約6.06万トンだった。
2025年度上半期のステンレス鋼輸出量は、36万8,757トンとなり、前年度同期(36万8,358トン)比0.1 %増の微増だった。月換算では、約6.15万トン。
図2に生産量(熱間圧延鋼材)、輸出、輸入量の四半期推移を示す。

図2 生産量(熱間圧延鋼材)、輸出、輸入量の四半期推移
生産(熱間圧延鋼材)量は、21年度第2四半期をピークに23年度第2四半期まで減少傾向を示した。その後、50万トン台でゆるやかに増加傾向を示したが、2025年度第2四半期には55万トン台に達した。
ステンレス鋼材輸入量は、2022年度第1四半期をピーク(8.5万トン)に、2022年度第4四半期に5.3万トンまで減少。その後、増加傾向示し、2025年度第2四半期は8万トンを超えた。その後は再び減少し、2025年度第4四半期では5.7万トンまで減少した。2026年度第1四半期には再び6.9万トンとなる見通し。
ステンレス鋼材輸出量は、2019年度第2四半期をピークに減少傾向を示し、2024年度第1四半期から18万トン前後で推移した。2025年度第2四半期は約20万トンとなったが、 その後も18万トン前後で推移。
<ステンレス鋼輸出量 主要5か国向け(図3)>
2026年1月は、アメリカ向け,タイ向けが減少し、韓国向けが増加。 2026年6月のステンレス鋼輸出量世界計は、5万7,370 トンと前月比6.1%減、前年同月比6.3%減となった。
韓国への輸出量は8,635トン、前月比5 %増、前年同月比22.3 %増 中国への輸出量は6,949トン、前月比31.1 %増、前年同月比15.1 %増
台湾への輸出量は3,812トン、前月比13.8 %増、前年同月比11.4 %増 タイへの輸出量は6,494トン、前月比16.7 %増、前年同月比3.1 %減 米国への輸出量は3,103トン、前月比42.8 %減、前年同月比40.7 %減 となった。

図3 ステンレス鋼 主要5か国への月別輸出量推移
<ステンレス鋼輸入量>
2026年7月31日に鉄鋼連盟が発表した鉄鋼輸出入実績によれば、 2025年5月(確定)のステンレス鋼輸入量世界計は2万4,359トンとなり、 6月速報では、2万3,675トンと、前月比2.8 %減、前年同月比13.3 %減の見通しとなった。 韓国からは、9,564トン、前月比16.5 %減、前年同月比7.1 %増、
中国からは、4,412トン、前月比9.8 %減、前年同月比61.6 %減、
台湾からは、3,730トン、前月比40.8 %増、前年同月比30.5 %減の見通しとなった。
鉄鋼連盟での集計は、主要3か国の輸入量推移であるので、経済産業省のモニタリングシステムを用いてモニターした鋼板類の月別推移を図4に示す。
主要3か国以外に、アメリカ、スウェーデン、インド、インドネシア、ベトナム、タイ及びマレーシアの10か国について調査した。
インドネシアからの輸入量は、2024年10月、ベトナムからの輸入量は2025年10月以降、500トンを上回るようになった。
6月のステンレス鋼鋼板類世界計輸入量は、1万9,722トン、前年同月比17%減となった。
主要3か国では台湾(2,583トン)及び中国(3,774トン)は、それぞれ前年同月比39.7 %、65.6 %減と大きく減少した。
韓国(8,108トン)は、同比5.3 %増。
3月に500トンを上回ったインドは、216トン、同比5.5倍
インドネシアからは1,434トンで、同比3.6倍
タイからは727トンで、同比3.8倍
ベトナムからは2か月連続で2,000トン台となり6月は2,178トンとなった。前年同月は約2トンであった。
マレーシアからは初めて500トンを上回る529トンとなった。

図4 ステンレス鋼板類の仕入れ先別輸入量推移
参考情報
インドネシア ステンレス鋼材(HS7219)輸出データ分析 2025年~
台湾のステンレス鋼貿易分析(2025〜)、輸出全面失速で赤字拡大 背景に東アジア反ダンピング関税の連鎖
(IRUNIVERSE tetsukoFY)