JX金属は10日、グループの東邦チタニウムが積層セラミックコンデンサ(MLCC;Multilayer Ceramic Capacitor)向け超微粉ニッケル分野で、小粒径品の生産能力の増強を決めたと発表した。茅ヶ崎工場(神奈川県茅ケ崎市)の設備を2027年から段階的に稼働させていき、その生産能力を2倍に引き上げる計画だ。需要動向を踏まえ、供給能力を順次拡充していくという。
東邦チタニウムは、茅ヶ崎工場と若松工場(福岡県北九州市)で超微粉ニッケルを製造している。チタンの製錬技術を応用した独自の製造技術により、粒度分布幅の狭い超微粉ニッケルの生産が可能だといい、ハイエンドMLCCの内部電極に使用されている。今回の計画は、AIデータセンター向けを中心に一層の需要拡大が見込まれる小粒径の超微粉ニッケルで、茅ヶ崎工場の設備を増強し量産体制を強化するというものだ。
近年、生成AIの急速な普及を背景にAIデータセンターの建設が世界的に拡大しており、そこで使用される高性能サーバーや周辺機器に搭載される電子部品の需要が増えている。なかでもハイエンドMLCCは、小型・大容量化に加え、高い信頼性が求められるため、その内部電極材料に使用されるニッケル粉についても、より微細で品質の安定した製品へのニーズが高まっている。