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中国磁石メーカーの現状について(1)Nd焼結メーカーの実態② ジャパンマグネット代表 藤原正人

①からの続き

 

 中国に数多いNd焼結メーカー。文字通り玉石混交だが、正しい会社の見分け方とは何度か騙されてこそわかるというもの。第1回目では磁石メーカーの社長の人格についても言及したが、②では実際に工場に入ってからのチェック項目をあげる。

 

◎見分け方、その2……工場内の機械のレベルを見る。

   主にストリップキャスト(SC)と焼結炉。

 

 (1)溶解炉……①最高は日本国内製のSC、②次は沈阳の日系SC、③次は中国製のSC、

 ④雑貨レベルは中国製小型溶解炉台数も見る。SCは一般企業は1~3台だが最大手は12台。

 (2)焼結炉……①最高は日本国内製の連続焼結炉、②次は沈阳の連続焼結炉、

 ③次は中国製のガス置換付きバッチ焼結炉、④最後は中国製単純バッチ焼結炉。

 連続焼結炉が良いが高価なため1~2台の企業が多い。中には7台もある企業もある。

 但し、機械を使いこなしているかも大切であり、製品を観察することが重要。

 

 

写真写真

 ▲SC                  ▲連続焼却炉  

 

 

◎見分け方、その3……磁石を電子顕微鏡(SEM)で観察し結晶粒径の分布を見る。

 (1)SEMで結晶粒径分布を見て、約2~3µmでそろっている母材が良い。

   悪い母材は6~30µmもある。写真1と2を参照。

 

 

図図

▲写真1           ▲写真2

 

 

図 (2)SEMがない場合は、耐熱減磁テストをすれば一目瞭然です。

  悪い磁石は低い温度で熱減磁が始まる。図-2参照。高温での減磁は市場クレームやリコールとなるので要注意である。

 

 

 

 

 

◎見分け方、その4……Dyフリーでどの性能までできるかを見る。

 (1)5年前の希土類の暴騰で、中国でしかとれないDy、Tbが資源問題とされたため、磁石業界からDyをいかに少なくして高耐熱性の磁石を作るかが日本では重要視された。

 (2)Dyフリーで保持力を大きくするには、粉砕粒度を小さくして成形。

  焼結を行い、結晶粒径をさらに小さく管理する必要があり、この技術目標値を決めて毎年取り組んでいる会社は良い会社である。

  N-45HまでDyフリーとか、N-48HまでDyフリーとか、N-42SHまでDyフリーなどの会社は良い会社である。

  取り組んでいない会社も多い。(トップメーカーのDyフリー状況は図-3)

 (3)TdやDyの粒界拡散ができる会社は良い会社である。

 

 

図

 ▲図-3

 

 

5.結論

 手前味噌ですが、(有)ジャパンマグネットに相談していただくことが最もリスク回避となります。

 

 

 

ジャパンマグネット

会社TEL 0266-56-1021

m-fujiwara@japanmagnets.com

 

 

 

(ジャパンマグネット代表 藤原正人)

(編集IRUNIVERSE)

 

 

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