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豪州、米国とのレアアース共同開発プロジェクトを発表

2019.09.15 07:28

 豪州政府は9月3日に、米国政府と協力体制の元で行う新たなレアアース開発計画の詳細を発表した。この共同計画はレアアース部門で圧倒的な力を見せる中国支配に対抗するためのもので、15種類のレアアース採掘プロジェクトが選ばれた。豪州と米国は、昨年2月に行われたトランプ氏と当時の豪首相ターンブル氏の会合時点で、レアアースについて協力体制を取ることに同意していた。

 

 今回のプロジェクトは、より正確には、レアアースを中心に、その他、critical mineralsと呼ばれる最重要鉱物——アンチモン、マグネシウム、タングステン——をも対象にしたもので、これらの鉱物の世界的な加工処理、サプライチェーンは、現状中国によって支配されているという。プロジェクトの総費用は 5億7千万豪ドル(AUD)( 3億9千万ドル(USD))に及ぶ予定とのことであるが、現時点では豪州政府が投資を行う予定ではなく、二桁に及ぶ鉱山業者や金属企業が協力する見通しだ。

 

 レアアースは希土類元素(rare earth element)あるいは希土類鉱物(rare earth minerals)とも呼ばれ、17種類の元素(希土類)の総称を指す。主に防衛やハイテク産業のあらゆる電子機器に使用されていることから、先進的な経済には欠かせない産業として近年注目が高まっている。

 

 中国のレアアース生産量は全世界総生産の80パーセントにも及び、米国との貿易戦争において、中国はこの切り札を人参のようにぶら下げている状態だという。また、中国が他のレアアース生産国と違うのは、抽出だけにとどまらず17種類の元素の加工処理に関しても最も効率の良い技術を求め、その開発に数十年も費やしてきたという点である。

 

 中国に続く世界第二位のレアアース生産国は、豪州である。つまり、生産量に非常に大きな差はあるものの、現時点で中国の独走状態を止められる可能性が一番高い国であるということだ。防衛大臣のLinda Reynolds氏は、今回のプロジェクトに関し「決定的な鉱物部門の存在は防衛にとってきわめて重要であり、我々の高度な能力は多くがこれに依存している。つまり、とりわけ現在の地政学的な逆風を考えると、安定した供給源を確保することが必要不可欠なのである」と述べ、レアアース産業の持続と供給の保証は“国家として取り組む重要な問題”であるとの見解を示した。また、モリソン首相も先日「我々がとりわけ発展を期待しているのは、レアアース、critical mineralsなどの分野である」と述べた。

 

 今回豪州が手を組む米国もまた、レアアースの生産国である。とはいえ大部分のレアアースを輸入に頼っている状況であり、そのうち75パーセントほどは中国からの輸入である。米国防総省は昨年10月の報告の中で、レアアースについて西側の自由主義諸国が確保できる供給源の開発を急ぐ必要があるとの見解を示しており、今回の共同計画からも、こうした中国への強い依存から脱したい意向が伺える。

 

 ただしアナリスト達の中には、中国の政策次第で価格が著しく動くようなこの状況では大きなリスクを伴う可能性があるとして、レアアースやcritical mineralsへのこうした投資計画に慎重な姿勢を見せる者もいるようだ。

 

(IRUNIVERSE AU)

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