中国政府 改めて2021年からすべての廃棄物輸入禁止を発表
かねてより決まっていたことではあるが、中国の生態環境省は27日、2021年1月からの廃棄物の輸入を禁止することを発表した。
これまで中国は基板(E-Scrap)、鉄、電池、樹脂、木材、と段階的にスクラップ輸入禁止措置を取ってきた。
来年からはスクラップではなく高度に選別された「再生原料」のみは購入する。アルミ、銅、真鍮に加えて来年からは鉄、ステンレススクラップについても「再生原料」としての輸入が可能になる。
すでにわかっていたこととはいえ、正式に発表されると欧米の方々にはインパクトは強かったのか、仏ではFIGARO紙でも一面で取り上げられていたという。
「固形廃棄物による環境汚染の防止と管理に関する中華人民共和国の法律」は、2020年4月29日に開催された第13回全国人民代表大会常任委員会の第17回会議で改正され、可決されました。固形廃棄物の輸入管理に関連する「固形廃棄物による環境汚染の防止と管理に関する中華人民共和国法」の改正内容を実施し、関連業務については、以下のとおりお知らせいたします。
1.固形廃棄物の輸入は一切禁止されています。中国国外からの固形廃棄物の投棄、積み重ね、処分は禁止されています。
2.生態環境省は、原材料として使用できる輸入固形廃棄物の輸入許可申請の受理と承認を停止しました。2020年に発行された原材料として使用できる固形廃棄物の輸入許可証は、2020年の有効期間内に使用証明書に記載され、有効期限後に自動的に失効する必要があります。
3.特別税関監視区域および保税監視場所(保税区域および総合保税区域および保税ロジスティクスセンター(タイプA / B)、保税倉庫およびその他の保税監視場所などの特別税関監視区域を含む)のユニットによって生成される固形廃棄物。国内の固形廃棄物規制に従って管理されなければならない。保管、利用または処分のためにその区域を離れる必要がある場合、それは特別税関監督区域および保税監督場所で地方自治体の行政部門と関連する手続きを経なければならず、税関はもはや関連する承認をチェックしないものとする。
4.特別税関監督区域および保税監督区域外の保税修理および再製造事業部門の生産作業中に発生する固形廃棄物は、第3段落を参照して実施するものとする。
これによって
中国が3年前から段階的に行ってきた廃棄物輸入規制は総仕上げとなり、いわゆる「スクラップ」としての輸入はカタチ的にはゼロ、となる。
2000年代の雑品ブームはもはや遠い過去の話。。
昨年2019年の中国の固形廃棄物輸入量は1348万トンで、2018年の2263万トンから半減。今年1~10月の輸入量はさらに半減している。
(IRUNIVERSE)
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