JX金属 経営体制強化で組織改正
JX金属株式会社は26日、経営体制の強化・拡充のため、本年4月1日付で下記のとおり組織改正を行うことを発表した。
同時に、4月1日以降の新役員人事も発表した。
https://www.nmm.jx-group.co.jp/newsrelease/2020/20210226_03.html
(1)「金属・リサイクル事業部」内の「製錬技術部」と「リサイクル技術部」を「技術部」に統合
製錬技術部とリサイクル技術部を統合し、非鉄金属製錬に係る技術と環境リサイクルに係る技術を融合させ、従来以上に一体化した組織運営を行う。これにより、これまで両部署が各々で行ってきた技術開発、設備投資検討、事業所技術支援、新規事業検討等の継続に加え、製錬技術を活用したリサイクルを推進する「ハイブリッド製錬」技術の確立と実現を目指す。
(2)「機能材料事業部」内の「銅箔ユニット」と「圧延・加工材料ユニット」を「統括営業部」に統合
銅箔ユニットと圧延・加工材料ユニットが対象とする市場が重なってきている中、従前以上に機動的な事業運営を図るために両部署を統合する。これにより、事業戦略の策定やマーケティングを統一的に行うとともに、サプライチェーンの一元管理を進めていく。
(3)「調査部」の廃止
2021年4月1日付でJX金属戦略技研株式会社を設立し、調査部の機能を同社へ移管することから、同部を廃止する。
この背景について同社のリリースによると・・
「2040年JX金属グループ長期ビジョン」の実現に向け、技術立脚型企業への転身に向けた取り組みを推進しています。これに伴い、経営判断に占める技術領域のウェートがますます拡大しており、こうした観点からの市場分析や長期技術戦略の立案が重要になってきています。
そこでこの度、当社グループの経営や技術戦略立案の先導役とするべく、当社の「技術戦略部」の一部機能および「調査部」を移管し、さらにENEOS総研株式会社(社長:五十嵐 仁一)の一部機能を合わせ、新会社を設立することといたしました。非鉄金属について豊富な知見を有するスペシャリストを集め、多様な高度人材を擁する非鉄金属分野のシンクタンクを目指します。
新会社では、当社グループ内外から非鉄金属関連の調査、研究、コンサルティングなどの業務を受託する予定としている他、サーキュラーエコノミーやレアメタル資源確保など、非鉄金属分野に関する産官学の議論にも積極的に参画していきます。
また、新会社で採用するスタッフについては、当社グループの人事制度の枠に捉われないフレキシブルな雇用体系を導入することで、ハイレベル人材やシニア人材の確保・活用を進める予定です。
(4)経理財務部の財務計画総括業務を経営企画部へ移管し、「経理財務部」を「経理部」へ名称変更
足下、ESGやSDGsなどの社会的要請を踏まえた経営方針の策定が、資金調達の面からも重要になってきている。また、長期ビジョン達成に向け、スタートアップ企業への参画などの出資案件が増加している。こうした状況を踏まえ、当社グループの経営方針の策定およびその実現のための出資案件などの企画実行を所管する経営企画部へ、経理財務部が所管している財務計画総括業務を移管することで、従来以上に円滑な業務運営体制を構築する。本移管にあわせ、「経理財務部」の名称を「経理部」に変更する。
(IRUNIVERSE)
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