日立チャンネルソリューションズ ATMなど製品での再利用部品の活用開始
持続可能な社会をめざして資源循環の取り組みを強化
日立チャネルソリューションズ株式会社(代表取締役 取締役社長:八木 鉄也/以下、日立チャネルソリューションズ)は、持続可能な社会をめざし、社会に役立つイノベーションを創出するとともに、世界的に深刻化する環境課題に取り組んでいる中、今回、サーキュラーエコノミーの実現に貢献するため、現在保守で適用していた部品・ユニットの再利用を、ATMなど製品へ拡大させ、製品ライフサイクルにおける資源循環の活動を強化する。
背景
日立チャネルソリューションズは、経営ビジョン「リアルとデジタル、人と社会、を技術と信頼でつなぎ、持続可能な社会の実現に向け、未来をかたちにする会社。」のもと、サステナブルな社会の実現をめざして、これまで「環境負荷低減に配慮した製品・サービスの提供」、「工場における高効率なエネルギー運用」、「製品輸送でのモーダルシフト」などエネルギーの低減を中心にカーボンニュートラルの達成をめざして取り組むなど、環境負荷低減を推進してきた。
日立チャネルソリューションズの環境負荷低減および資源循環の取り組み(出典;日立チャンネルソリューションズ)
サーキュラーエコノミー実現に向けた資源の循環および有効利用の取り組み
日立チャネルソリューションズは資源の循環および有効活用に関して、製品の設計・製造などモノづくりを通して省資源化、再資源化を進めるとともに、製品回収およびリサイクルにも取り組んできた。今回、さらにリユースを拡大させ、資源循環の活動を強化する。具体的には2022年度中を目途に、ATMや両替機などの製品における部品・ユニットの再利用開始をめざす。
1)製品回収、リサイクル
2010年に環境省の産業廃棄物広域認定を取得し、メーカーとして自ら製造して使用済みになった製品を顧客から回収し、適正に処理するスキームを構築・運用している。金属系素材のリサイクル、プラスチック焼却処理における排熱をエネルギーとして利用するサーマルリサイクルなどを実施している。
2)リユース(今回製品適用へ拡大)
製品に再利用の部品およびユニットを活用するにあたり、部品選定の独自基準を設け、新たに「再利用部品」専用の生産ラインを設置する。回収した製品から部品を抜き取り、部品管理を行い、専用ラインで選別・診断で部品を仕分け、再組立、試験を実施し部品を再生させるプロセスを確立することで、ユーザーが安心して使用できるよう新品の製品と同等の機能・性能を実現した製品に仕上げて提供する。
日立チャネルソリューションズ製品の部品再利用プロセスと資源循環のサイクル(出典;日立チャンネルソリューションズ)
今後の展開
日立チャネルソリューションズは、資源の循環および再利用率をさらに高めるため、ATMの自社製品の回収率を3年後に90%以上に向上させるとともに、再利用部品の対象拡大、再利用部品の適用製品の拡大、徹底した省資源化や再生材の積極的な利活用を推進し、環境にやさしい持続可能なものづくりを通して循環型社会に貢献する製品・サービスを提供していく。
日立チャネルソリューションズについて
日立チャネルソリューションズは、ATMをはじめ金融オートメーションのパイオニアとして、100を超える国と地域で製品・サービスを提供し、金融機関等における効率化やサービス向上に取り組んできた。金融、流通、公共・交通分野に加え、メカトロ技術を活用した自動化・ロボットソリューションで、建設、警備業界、ヘルスケアなどの新規分野に事業を展開している。日立グループとのさらなる連携強化により、LumadaのAIやアナリティクスなどのデジタル技術・ノウハウを活用し、複雑でより高度な顧客の課題への対応、新たな価値創出支援を図っていく。
(IR universe rr)
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