パナソニック エナジー、車載用リチウムイオン電池部材 米社と調達契約――現地調達比率引き上げ
2022/11/17 14:58 FREE
パナソニック エナジーはこのほど、⽶国の電池リサイクル企業である Redwood Materials Inc.(本社ネバダ州カーソン市、以下 レッドウッド)と、電気自動⾞(EV)用リチウムイオン電池の正極材と銅箔の調達契約を締結したと発表した。電池生産に伴うCO2排出量の発生を抑えながら、北米での現地調達比率の引き上げを目指す。
(レッドウッドHPより)
レッドウッドと パナソニック エナジーは2019年からパートナーシップの関係にあり、レッドウッドはネバダ州スパークスにある Panasonic Energy of North America(PENA)の工場から出る廃材のリサイクルを手掛けている。今回契約した正極材と銅箔も、このリサイクル材料を使って製造されるという。
パナソニック エナジーでは、リサイクル正極材を2025年からカンザス州デソトの新工場で、リサイクル銅箔を24年からPENAの工場で活用して、それぞれリチウムイオン電池を製造する予定。これにより、北⽶での現地調達率を引き上げるとともに、2030年度にCO2排出量を21年度⽐で半減させる目標の実現を目指すという。
8月に成立した米のインフレ削減法では、EV車を購入する際の税額控除の条件、例えば車両に搭載されるバッテリー用重要鉱物の調達先などが段階的に厳格化されることになっており、バッテリーメーカーなど生産者は米国を中心とした調達先の確保など、いまその対応に追われている。
(IRuniverse G・Mochizuki)
関連記事
- 2024/04/24 POSCOグループ 超一流企業になるための7つの課題
- 2024/04/24 LME、ロシア産金属の取引禁止を正式発表 通知直後に大口のアルミ引き出し
- 2024/04/24 欧州からの風:2024年4月#13 英国産廃業者、違法な廃棄物輸出で罰金刑
- 2024/04/24 中国の3月の銅スクラップ輸入量は前年同月比23%増加した
- 2024/04/23 米国ボルチモア港閉鎖による米国石炭輸出量減とその影響
- 2024/04/23 会話で読み解くLME入門23#ロシア産輸入禁止措置でLME上伸 天井は如何に!?
- 2024/04/23 国内パソコン出荷2024年3月 モバイルパソコン出荷 先行して増加基調に転じる
- 2024/04/23 紙・古紙市場近況 4月:段ボール古紙輸出価格急騰に国内メーカーも価格対応
- 2024/04/23 2024年3月伸銅品生産速報 27か月連続前年同月実績下回る 80年代日米貿易戦争以来の長期低迷
- 2024/04/23 脱炭素の部屋#164 適応という考え方