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万年筆のペン先に見る奥深い世界@ふぇらむ

 一般社団法人日本鉄鋼協会の会報誌“ふぇらむ”Vol.28/No.4/2023 のテクノスコープでは、“万年筆のペン先に見る奥深い世界”と題してわずか数㎝のペン先の素材、形状、機能に注目した記事が掲載された。取材及び資料提供は、株式会社パイロットコーポレーションである。万年筆のルーツから2007年以降に登場した若者に人気のカラーインクに至る万年筆の歴史について紹介している。

 

 以前は“ふぇらむ”はオープンとなっておらず、閲覧するには会員登録が必要であったが、鉄鋼協会はTechno Scopeを会員以外にオープンにした。筆者は依然からこの記事のファンであり、初刊からファイリングをしてきたが、もはやその必要はなくなった。

 

詳細は下記よりご覧ください。

万年筆のペン先に見る奥深い世界 (isij.or.jp)

 

 筆者の時代には、高校入学時、万年筆を入学祝いに貰って、大人になった気がしたものである。

 本文は、

<18世紀に初めて登場した鉄製ペン>

<材料に求められる特性と「金ペン」の特徴>

<万年筆の書き味を決めるペン先の構造>

<細かな文字も書きやすい「鉄ペン」>

<若者を意識したカラーインクが次々登場>

 で構成されている。

 

 概要を紹介する。

<18世紀に初めて登場した鉄製ペン>

 万年筆のルーツは7世紀初頭から使われていた羽根ペンである。(筆者追記:紀元前2400年頃のエジプトで用いられていた、葦ペンがルーツという話もあるが。)

 イギリスのブラマーが軸内にインクタンクを入れた筆記具の特許を取得し、万年筆を意味する「Fountain Pen(泉のペン)」と名づけた。その後、イギリスのホーキンスがイリジウム付の金合金ペンを発明したことによって、錆びることの無いペンが完成した。

 

 現在の万年筆の原型は、1884年、米国ウォーターマン(WATERMAN)が、毛細管現象を利用し、インクの漏れや流れを調節できるものを発明し、これが原型となった。日本にウォーターマンの万年筆が輸入、販売されたのは1895年(明治28年)。(筆者追記:丸善が輸入販売した。)

 

<材料に求められる特性と「金ペン」の特徴>

 万年筆は、ペン先、首軸、同軸、鞘(キャップ)などで構成される。

 

《ペン先の製造方法》

 ペン先には、インクに対する耐食性、筆圧などの賦課に対する男性、紙に対する耐摩耗性が求められる。素材としては、金の純度14Kまたは、18Kが用いられる。

 金ペンの製造は、純金に銀や銅を配合し、高温で溶融、鋳造した厚さ10mm程度のインゴットを圧延機で100回程度圧延する。焼鈍して再結晶させてから、14Kは0.53mmまで、18Kは0.5mmの厚さに圧延して、ペン先の形に打ち抜く。

 

<万年筆の書き味を決めるペン先の構造>

 ペン先の構造を図2に示す。

 ペンポイント:耐食性と耐摩耗性に優れたイリドスミン球[ペンポイントに使用されるのはイリジウムとオスミウムを主原料とした合金である。これらをベースとした独自の合金を(株)パイロットコーポレーションでは使用している。]が溶接されている。

 

 切り割り:インクをペンポイントに導くとともにペン先に弾力性を持たすためのスリットである。切り割りの端にあるハート穴は、昔は、ハート型をした穴が多かったが、現在は、円形または楕円である。

 

 国産の万年筆は、右から縦書きするので、書かれた文字の上を手がふれることが多いため、インクの流量を少なく抑えている。

 

<細かな文字も書きやすい「鉄ペン」>

 「鉄ペン」の材料はSUS304系(18Cr-8Ni)である。表面に金メッキを施したものもある。以前は耐食性に優れたSUS316Lが使用されていたが、1990年代半ば以降、中性や弱アルカリ性のインクが開発され、耐食性を重視する必要がなkじゅなり、より安価で使いやすいSUS304がもちいられるようになった。

 

<若者を意識したカラーインクが次々登場>

 かつて万年筆のインクはブラック、ブルー、ブルーブラックの3色が中心であったが、その傾向は2007年以降に変化し、彩り豊かなインクが登場。カラーインクとともにインク色が見える透明ボディーの万年筆が、若者層に任意のようである。

 

 

(IRUNIVERSE tetsukoFY)

 

 

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