HONDA&GSユアサ 国内で新たなリチウムイオン電池工場を建設
ホンダは大手電池メーカーのGSユアサと共同で、およそ4000億円を投資し、国内にリチウムイオン電池工場を建設する方針を固めた。両社は、今年1月に提携を発表し、合弁会社を設立している。EV向け、住宅用蓄電池の開発、量産に取り組む。
そこで▽高性能の電池や▽効率的な生産方法の構築などに取り組むことを明らかにしており、国内で20Gwh以上の生産能力を有する工場を新設する予定。
このプロジェクトには経済産業省も1500億円程度を補助する見通し。
ホンダのリリースによると
株式会社 GSユアサ(以下「GSユアサ」)と本田技研工業株式会社(以下「Honda」)は、かねてより共同研究契約を締結し、リチウムイオン電池およびその製造方法の共同研究開発において連携を深めてまいりましたが、この度、株式会社ブルーエナジー(以下「ブルーエナジー」)も含めて行うことを計画した量産投資とGSユアサおよびHondaの共同研究開発が、経済産業省の「蓄電池に係る供給確保計画」として認定されましたので、お知らせします。当該計画に従った取り組みにより、今後拡大が見込まれる国内でのバッテリー需要に対応するとともに、産業構造・社会構造をクリーンエネルギー中心へ転換するグリーントランスフォーメーション(GX)に貢献してまいります。
株式会社 GSユアサ 代表取締役 取締役社長 村尾 修のコメント
「4月に発表したVision2035のなかで、BEV戦略はGSユアサの将来にとって非常に大きな役割を果たします。今回いただいた政府支援を最大限活用し、Hondaとともに車載用および定置用向け国内製造基盤を強化することで、社会のカーボンニュートラル実現に向けて尽力してまいります。」
本田技研工業株式会社 取締役 代表執行役社長 三部 敏宏のコメント
「HondaはGSユアサとともに、カーボンニュートラル実現に向け、BEV普及に貢献すべく電池開発への取り組みを進めてきましたが、この度、政府からもプロジェクトへの支援を頂くこととなり、身の引き締まる思いです。このプロジェクトを責任を持って遂行することで、今後BEVを中心として拡大が見込まれる日本のバッテリー需要に幅広く応えていきたいと思います。」
経済産業省から認定された蓄電池に係る供給確保計画の概要
事業者名 株式会社 GSユアサ、本田技研工業株式会社、株式会社ブルーエナジー
事業総額 約4,341億円
助成金額 約1,587億円(最大)
生産規模 20GWh(国内)
品 目 車載用および定置用リチウムイオン電池
計画する取組内容:高容量・高出力の蓄電池の研究開発および量産に向けた製造技術開発を実施。また、量産投資を行い、2027年4月より生産ライン稼働(同年10月より本格量産開始)。2030年にかけて順次生産ラインを立上げ量産開始。
GSユアサの概要
社名 株式会社 GSユアサ
設立 2004年6月1日
本社所在地 京都府京都市南区吉祥院西ノ庄猪之馬場町1
資本金 100億円
事業内容:自動車用・産業用各種電池、電源システム、受変電設備、その他電気機器の製造・販売
Hondaの概要
社名 本田技研工業株式会社
設立 1948年9月24日
本社所在地 東京都港区南青山2-1-1
資本金 860億円
事業内容:輸送用機器(二輪車、四輪車、汎用製品など)の製造、販売
ブルーエナジーの概要
社名 株式会社ブルーエナジー
設立 2009年4月1日
本社所在地 京都府福知山市長田野町1-37
資本金 75億円
出資比率:株式会社 GSユアサ 51% 本田技研工業株式会社 49%
事業内容:リチウムイオン電池の研究開発および製造・販売
(IRUNIVERSE/MIRUcom)
関連記事
- 2025/06/16 産業用電子機器輸出入レポート#71パソコン輸入 台数17か月連続増加するも平均単価急落
- 2025/06/15 週刊バッテリートピックス「アイシンがファスナー式太陽電池」「FDKが高出力電池量産」など
- 2025/06/13 日本が中国製ソーラーパネル調査開始
- 2025/06/13 よう素輸出Report#6 2025年ノルウェー向け輸出伸び悩み 中国とインド向け輸出増加
- 2025/06/13 アンチモン輸入Report#15塊粉 輸入平均単価急騰続く ただ中国からの単価上昇一服
- 2025/06/13 アンチモン輸入Report#14酸化物 中国代替えタイとベルギーからの輸入増加続く
- 2025/06/13 ゲルマニウム輸入Report#85塊粉くず製品 2025年中国からの製品 規制前の輸入量に戻る
- 2025/06/13 Air Plane World ♯31エア・インディア機墜落事故 B787では初の墜落事故
- 2025/06/12 第12回バッテリーサミット講演者紹介:EV Volumes 韓国・日本担当 キム・ビージェイ氏
- 2025/06/12 ゲルマニウム輸入Report#86二酸化ゲルマニウム 中国 ロシア カナダとも輸入減少続く