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サウジに鉄鋼の巨大企業誕生へ 皇太子のファンドが2社吸収、建設ブームで需要拡大

 

 サウジアラビアの政府系ファンドであるパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)は9月3日、ホームページ上で、同国の化学メーカーであるサウジ基礎産業公社(SABIC)の金属部門サウジ・アイアン・アンド・スチール(ハディード)を買収すると発表した。PIFは、同国の事実上の最高権力者であるムハンマド皇太子が会長を務める。鉄鋼分野で国営の巨大企業が誕生する見通しだ。

 

■インフラ建設で鉄鋼需要

 ハディードは同時に、新株発行と引き換えに別の鉄鋼会社であるアルラヒ・スチールを買収するため、PIFは一気に鉄鋼会社2社を吸収することになる。9月4日付のブルームバーグ通信によると、ハディードの企業価値は約125億リヤル(約4900億円)で、2024年3月までに手続きが完了するという。

 サウジアラビアは国家主導のインフラ建設ブームの真っ最中で、鉄鋼需要も拡大しているとされる。PIFは発表資料中で、「今回の取引は、金属・鉱業セクターを含む13の戦略的セクターの開発に焦点を当てるというPIFの幅広い戦略に沿ったもの」と説明。さらに今回の買収は、「増大する現地の鉄鋼需要への対応とサウジアラビアの鉄鋼生産能力の向上に貢献する。また、サウジビジョン2030に沿って、地元の建設、自動車、公益事業、再生可能エネルギー、輸送、物流などの主要な下流部門の成長にも貢献するだろう」とした。

 

■石油依存から多角化経済への転換も目指す

 サウジアラビアは石油主導の国家運営から産業多角化への転換も模索しており、鉄鋼を含む金属部門の拡大はその一環でもある。ブルームバーグによると、PIFは2023年7月にブラジルのヴァ―レからベースメタル事業を買収したばかりという。

 PIFは中国国有鉄鋼大手の宝鋼集団とも長年にわたり協調関係にある。日本勢とは、ソフトバンク・グループが2017年にPIFと共同で投資ファンドのソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)を立ち上げたことで知られる。丸紅は2023年春、PIFとクリーン水素事業で協業について覚書を締結した。

 

 

(IR Universe Kure)

 

 

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