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バナジウム市場近況2025#5 上値重い、最終需要の回復に懐疑ムード、膠着感も

 2025年5月初めまでのバナジウム価格は上値の重さが目立った。五酸化バナジウムは小幅ながらも値上がりが続いたが、フェロバナジウムは膠着感が強い。最終製品の鉄鋼の需要回復に懐疑的なムードが続く中、一部大手にけん引された五酸化バナジウムの騰勢も足元はもろく、4月下旬からは動きが出づらくなっている。

 

■五酸化バナジウム上昇も小幅、フェロバナジウムはほぼ横ばい圏

 

過去3か月間の五酸化バナジウム価格の推移(V205 fob China)($/lb Vo205)

 

 

 五酸化バナジウムは4月17日に仲値$4.81/lbと、節目の$4.8台に乗せ、2024年11月以来の高値を付けた。3月からの需要回復期待が続き、小幅ながら毎週のように価格が上昇した。しかし、実際は一部の大手がけん引した動きにとどまるとみられる。Ferroalloy.netは4月25日付の週刊レポートで「大手は3月の価格引き上げの勢いを維持したが、中小メーカーは高値を試みるだけの交渉力がなく、高値での販売は困難だった」と指摘した。

 

過去3か月間のフェロバナジウム価格の推移(V78%min US$/kg EU)($/kg)

 

 鉄鋼向けのフェロバナジウムはさらに膠着感が目立つ。4月17日に仲値$24.125/kgを付けた。2月末から$24を小幅に上回る水準での横ばい的な推移が続き、需要に懐疑的なムードが漂う。Ferroalloy.netはレポートで「最終製品である鉄鋼の需要低迷を受け、製鉄所が添加剤としてのバナジウムの調達コスト引き下げを試みている」と指摘した。取引数自体も様子見ムードで振るわなかった。

 

<Topics>

5月1日

 北欧での重要鉱物探査を手掛ける英メタルズ・ワンは5月1日、「米国内でウランとバナジウムの探査プロジェクト2件を買収する」と発表した。このうちコロラド州のウラバン・ベルトプロジェクトには、歴史的なウラン生産地区に59の鉱区が含まれ、初期サンプリングでは高品位のウランとバナジウムの鉱化が確認されている。

 

プレスリリース:Update re Acquisition of Uranium Projects, USA

 

4月23日

 

 カナダのバナジウムメーカーのラルゴ・リソーシズが4月23日に自社ホームページ上で発表した2025年1-3月期のバナジウムの生産・販売実績は、生産量が前年同期比25%減の1297トン、販売量は26%減の2046トンだった。生産コストの上昇などを受け、同社は2025年の生産量目標を、8500-1万500トンと前回(9500-1万1500トン)から下方修正した。また、販売量目標も6500-8500トンと、前回(7500-9500トン)から引き下げた。

 

プレスリリース:Largo Inc. - Largo Reports Q1 2025 Production and Sales Results; Provides Update on Operational Turnaround Plans

 

 

4月21日

 半導体シリコンウエハー(基板)の再生加工を手がけるRSテクノロジーズは4月21日、自社ホームページ上で、バナジウムレドックスフロー電池(VRFB)の中国での孫会社設立について、1月の当初案からの変更を発表した。資本金を倍増するほか、設立地を当初の上海市から山東省に移し、地元の複数企業からの出資を受け入れる。

 

関連記事: RSテクノロジーズ、中国のVEFB工場の規模拡大へ 現地から資本受け入れ | MIRU

 

3月末日

 触媒資源化協会が3月末に発表した2024年資源化実績(24年1~12月)によると、会員各社(36社)による使用済み触媒、電子部材、E-Scrap、歯科合金などからの貴金属、レアメタルの資源化金額(総合)は8,427億円で前年比13.4%増となった。このうちバナジウムは価格こそ低下したが、数量が増加した。 

 

関連記事: 触媒資源化協会 2024年資源化実績報告 廃触媒からの回収金額は31%減、触媒以外は47%増 | MIRU

 

(IR Universe Kure)

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