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工作機械工業会8月受注確報 8月17.6%減1148億円8ヶ月連続内外とも減少

8月の工作機械受注が1148億円(17.6%減)、8ヶ月連続で内外ともに減少続く

 

  9/27の15時に日本工作機械工業会の8月工作機械受注確報が開示された。8月受注は1148億円(同月比17.6%減)と8ヶ月連続同月比減、8ヶ月連続で内外ともに減少した。

 

 

外需は9.7%減790億円と8カ月連続の同月比減ながら前月比では主要4業種全て増加

 

 外需は790.1億円(同月比9.7%減、前月比5.5%増)と同月比8ヶ月連続減少、2ヶ月連続で800億円割れとなったが、前月比では5ヶ月ぶりに増加に転じた。主要4業種で同月比全て増加、同月比では一般機械、航空・造船・輸送用機械画像化した。一般機械は76.6億円(同月比3.1%増、前月比7.0%増)、主要3極でアジアのみ前月比増加、4ヶ月ぶりの270億円超に。自動車は192.9億円(同月比7.6%減、前月比13.4%増)で4ヶ月ぶりに190億円超に。電気・精密は92.3億円(同月比24.6%減、前月比4.7%増)と2020年8月以来の100億円割れとなった先月に続き100億円割れに。航空・造船・輸送機械は76.5億円(同月比76.0%増、前月比49.6%増)と北米で大型受注があり4ヶ月ぶり70億円超に。

 

 主要3極別では同月比で欧州が増加、前月比では欧州のみ減少。アジアは339.5億円(同月比22.4%減、前月比16.5%増)、同月比は8ヶ月連続減。国別では中国が190.1億円(同月比36.3%減、前月比6.9%増)と同月比8ヶ月連続減も2ヶ月ぶりに190億円超に。中国の業種では一般機械が80.6億円(17.4%減)、自動車59.9億円(42.3%減)、電気・精密も34.1億円(40.9%減)、航空・造船・輸送機械1.8億円(40.3%減)と万遍なく不振。その他ではインドが43.6億円(同月比40.6%増)と6ヶ月連続で増加している。韓国は28.6億円(同月比59.4%増)と10ヶ月ぶりの増加に。北米は247.9億円(同月比2.6%減、前月比0.9%増)と8ヶ月連続同月比減。アメリカが225億円(同月比1.5%減、前月比15.5%減)で、主要4業種では自動車41.3億円(92.8%増)、航空・造船・輸送用機械49.9億円(2.4倍)など、まとまった受注が入り、前月比で増加。欧州は176.9億円(同月比11.8%増、前月比7.6減)と、夏期休暇の影響も有り3ヶ月ぶりの180億円割れに。主要業種4業種とも同月比増加。一般機械は48.3億円(同月比8.2%増、前月比21.2%減)と8ヶ月ぶりに50億円割れ。電機・精密は15.9億円(同月比26.4%増、前月比6.5%減)、航空・造船・輸送用機械は14.9億円(同月比25.5%増)に。自動車は32.1億円(同月比5.5%増)と4ヶ月ぶりに30億円超に。国別ではドイツ39.4%増、フランス2.1倍、イギリス20.8%増、一方でイタリア31.1%減に。

 

 今後の動きは中国での不動産不況、世界的な半導体生産の状況、金利高などの影響で受注回復が2024年にずれ込む懸念が高まっている。

 

 

内需は12ヶ月連続同月比減で357.2億円(31.0%減)と本年最低で内需の弱さが継続

 

 内需は357.2億円(同月比31.0%減)と12ヶ月連続で前年同月比減、前月比連続2ヶ月減少し400億円割れ継続となり本年最低額。主要4業種は同月比全て減少、電機・精密のみ前月比で増加。自動車79.3億円(同月比41.3%減)と10カ月連続減少、2ヶ月ぶり80億円割れで、半導体不足が緩和する中で23年は100億円を超えず設備投資の盛り上がりに欠ける。一般機械は145.4億円(同月比26.8%減)と12ヶ月連続マイナスで本年最低額。2021年5月の132.9億円以来、27ヶ月ぶり150億円割れ。電気・精密は50.9億円(同月比32.9%減)と7ヶ月連続減、但し前月比では41.0%増と2ヶ月ぶりに増加。航空・造船・輸送用機械は10.9億円(同月比12.2%減)と2ヶ月ぶりに減少。

 

 今後、半導体設備投資の回復、自動車生産の正常化などの効果が期待も、自動車などはEVシフトなども様子見で、景気減速懸念、米中摩擦激化などの影響で国内受注回復も年明けに。

 

 

8月販売9.6%減1131億円、受注残は6.9%減の8389億円となり3ヶ月連続同月比減

 

 8月販売は1131億円(同月比9.6%減)と同月比では2021年2月以来の減少。前月比でも夏場に入り7月比で3.9%減と2ヶ月連続前月比減少。なおBBレシオは6月85.5まで低下、7月96.5、8月は100.8となったが、これは出荷が季節要因で低調なことも要因。受注残高は8389億円(同期比6.9%減)と、3ヶ月連続同月比減となった。

 

 

工業会2023年10~12月受注動向見通しは弱気が増加

 

 工業会が3ヶ月毎に行う受注動向見通しで、2023年10~12月予想は、弱気が増加、年内の受注が低調に推移する可能性がある。8月までの累計受注が9975.4億円(前年同期比16.4%減)となっており、工業会2023年予想値1兆6000億円に対し62.3%の進捗率に止まっている。特に内需が3271.9億円と進捗率50.3%となっており、外需は6703.5億円で進捗率70.6%と進捗率上では問題が無いように見られるが、円安効果で水膨れしている要素もあり、必ずしも外需が健闘していると言いがたい状況にある。このため2023年の工作機械受注は工業会予測1兆6000億円を下回る懸念が出てきた。

 

 

 

(H.Mirai)

 

 

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