東レ、炭素繊維のISCC PLUS認証取得、自動車、モバイル端末向けも視野に
東レ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:大矢 光雄)は、フランスの子会社Toray Carbon Fibers Europe S.A. (本社:ピレネー・アトランティック県ラック、社長:Jean-Marc Guilhempey、以下「CFE」)のラック工場およびアビドス工場で生産する炭素繊維で、持続可能な製品の国際的な認証の一つであるISCC PLUS認証を取得したと発表した。
ISCC PLUS認証は、マスバランス方式によるバイオマスや再生材料などに由来する製品について、グローバルなサプライチェーン上で適切に管理・担保する認証制度※1。今回の認証取得により、CFEはバイオマス原料またはリサイクル原料をマスバランス方式で割り当てて使用し、炭素繊維を生産、供給することが可能になった。今後同社製品(炭素繊維・プリプレグなど)のライフサイクルインベントリ(LCI)※2を削減し、顧客の製品ライフサイクルアセスメント(LCA)改善に寄与するとともに、循環型社会の構築にも貢献する。
CFEはバイオマス原料またはリサイクル原料を用いた炭素繊維の生産を2023年内に開始する。東レの愛媛工場では2024年3月までにISCC PLUS認証を取得し、2024年内に生産を開始する。また、東レの米国の子会社Toray Composite Materials America, Inc.(本社:ワシントン州タコマ、社長:Dennis Frett、以下「CMA」)のディケータ工場(アラバマ州)では2024年内に認証取得予定。これにより、2024年内にも、日米欧の生産拠点でバイオマス原料またはリサイクル原料とする炭素繊維を生産する体制を構築し、世界各地の顧客に安定的な供給を可能にする。
カーボンニュートラルの価値を共有する顧客から要望が既にあり、2023年末から環境貢献に強いニーズのある自動車やモバイル端末などの産業用途向けに提供を開始する。適用用途を拡大しつつ、将来的には航空、スポーツ用途にも拡張していく。
※1
ISCC PLUS認証の取得により、バイオマス原料やリサイクル原料をマスバランス方式で用いた製品であると宣言できます。認証を取得していないと宣言できません。
※2
LCI:ライフサイクルの各段階における原材料使用量、資源消費量、環境負荷物質排出量、および廃棄物の入力データと出力データを収集、検証、集計する分析手法
<参考>
Toray Carbon Fibers Europe S.A. (CFE)の概要
(1) 事業内容 : 炭素繊維・コンポジット成形品の製造・販売
(2) 本社所在地 : フランス共和国ピレネー・アトランティック県ラック
(3) 設立 : 1982年12月
(4) 代表者 : Jean-Marc Guilhempey (社長 兼 CEO)
Toray Composite Materials America, Inc.(CMA)の概要
(1) 事業内容 : 炭素繊維・プリプレグの製造・販売
(2) 本社所在地 : アメリカ合衆国ワシントン州タコマ
(3) 設立 : 2017年4月
(4) 代表者 : Dennis Frett(社長 兼 CEO)
(IR universe rr)
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