2024年1月 SUSスクラップ輸出入統計分析 輸出数量は前月から半減
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為替相場推移 TTS 3か月
(輸出分析)
数量面では、1月単月で前月からほぼ半減の、1万5659トン、前月比51%、前年同月比102%。韓国向けが、小幅減少の、7755トン、前月比93%、前年同月比119%、台湾向けは減少の3351トン、2023年3月以来の低水準、前月比76%、前年同月比785%、タイ向けで、大幅に4カ月連続減少の678トン、2019年5月以来の低水準、前月比37%、前年同月比52%、インドむけが半減の1669トン、前月比49%、前年同月比295%。インドネシア向けは5カ月連続0トンへ、中国向けは激減の1457トン、2022年1月以来の低水準、前月比12%、前年同月比24%。「その他」749トンのうち147トンがシンガポール向け、マレーシア向けが433トン。(表―1、グラフ―1)。
数量構成では12月→1月で、韓国向け27%→50%、中国向け38%→9%、台湾向け14%→21%、タイ向け6%→4%、インド向け11%→11%と、韓国向けの躍進と中国向けの後退が目立った(グラフ―2)。
金額的には、1月単月で半減以下の、25億95円、前月比46%、前年同月比107%(表―2、グラフ―3)
FOB推移は全体平均では、前月キロ184円から166円へ急反落。円安傾向のなかドル建てではこれを上回って大幅反落したものと思われる。韓国向けが前月205円から179円へ3カ月続落、中国向けが、前月222円が176円へ急反落、台湾向けが前月170円から172円へ小幅に3カ月ぶり反発。タイ向けが79円から104円へ大幅続伸、インド向け103円から106円へ小幅続伸。LMEニッケル相場は9カ月続落の16,395ドル→16,091ドル、国内304系スクラップは小幅に3カ月ぶり反発の、176円→180円となった。(グラフ―4,5)。
(今後の注目点)
前回予想では、1月は海外需要堅調でもあり、円安もあって数量は3万トン台、単価は190円前後ではないか、としたがいずれも大幅下振れとなった。2月は春節期間にあたり、数量は2万トン前後、単価は180円前後といったところだろうか。韓国POSCOも2-3月期減産との報もある。
主要税関数量・FOB実績 ( )内は前月実績
横浜 2,719 トン ¥142 ( 4,409 トン ¥127 )
戸畑 1,290 トン ¥160 ( 3,576 トン ¥166 )
石巻 0 トン ( 2,622 トン ¥133 )
川崎 1,894 トン ¥186 ( 3,593 トン ¥167 )
大阪 2,863 トン ¥184 ( 3,292 トン ¥496 )
東京 2,363 トン ¥181 ( 1,567 トン ¥168 )
名古屋 1,933 トン ¥117 ( 2,624 トン ¥106 )
主要国別税関別数量・FOB実績 ( )内は前月実績
台湾 横浜 769 トン ¥181 ( 320 トン ¥183 )
戸畑 0 トン ( 0 トン )
三河 0 ( 931 ¥184 )
川崎 0 トン ( 1,189 トン ¥192 )
大阪 26 トン ¥150 ( 394 トン ¥137 )
直江津 0 トン ( 0 トン )
徳山 0 トン ( 0 トン )
東京 1,700 トン ¥185 ( 787 トン ¥173 )
名古屋 543 トン ¥120 ( 163 トン ¥87 )
韓国 戸畑 1,290 トン ¥160 ( 2,000 トン ¥198 )
三河 0 トン ( 0 トン )
石巻 0 トン ( 1,150 トン ¥211 )
川崎 1,894 トン ¥186 ( 1,735 トン ¥188 )
大阪 2,359 トン ¥174 ( 1,730 トン ¥223 )
直江津 0 トン ( 0 トン )
尼崎 747 トン ¥197 ( 840 トン ¥213 )
中国 横浜 410 トン ¥182 ( 545 トン ¥216 )
戸畑 0 トン ( 1,576 トン ¥126 )
三河 0 トン ( 0 トン )
石巻 0 トン ( 1,472 トン ¥73 )
川崎 0 トン ( 669 トン ¥68 )
大阪 175 トン ¥367 ( 801 トン ¥1,436 )
東京 25 トン ¥76 ( 99 トン ¥203 )
徳山 0 トン ( 0 トン )
尼崎 53 トン ¥195 ( 0 トン )
博多 90 トン ¥73 ( 91 トン ¥77 )
名古屋 489 トン ¥124 ( 578 トン ¥147 )
和歌山 0 トン ( 1,027 トン ¥143 )
インド 横浜 1,063 トン ¥106 ( 1,396 トン ¥120 )
三河 77 トン ¥159 ( 0 トン )
東京 104 トン ¥83 ( 204 トン ¥81 )
徳山 0 トン ( 0 トン )
名古屋 425 トン ¥101 ( 1,309 トン ¥93 )
門司 0 トン ( 225 トン ¥82 )
タイ 横浜 190 トン ¥110 ( 1,089 トン ¥70 )
名古屋 260 トン ¥92 ( 326 トン ¥77 )
(輸入分析)
数量面では、1月単月で3か月ぶり増加の1544トン、前月比85%、前年同月比36%。年が改まっても国内需要のほぼ1年に及ぶ長期低迷が続く。主要輸入先3国では、韓国が減少の609トン、前月比78%、前年同月比34%、台湾が増加の435トン、前月比113%、前年同月比47%、米国が2か月連続減少の201トン、前月比76%、前年同月比33%。「その他」299トンの主成分は、シンガポール138トン、タイ81トン、といったところ(表―3 グラフ―6)。
数量構成では、前月→当月で、韓国が43%→39%、台湾21%→28%、米国15%→13%、「その他」で21%→19%。(グラフ―7)。
金額的には、1月単月で小幅減少の4億09百万円、前月比92%、前年同月比25%(表―4、グラフ―8)。
CIF推移は全体平均で、前月244円から4カ月ぶり反発の265円。主力韓国品が196円から大幅に4カ月ぶり反発の276円、台湾品が222円から264円と3カ月ぶり大幅反発、米国品が311円から266円へと3カ月大幅続落。全体平均では円安反転からして、ドルベースでは小幅な値動きだったろう。一方1月の指標LMEニッケルは9カ月続落の16,395ドル→16,091ドル、国内310系は横ばい380円→380円。(グラフ―9)。
(今後の注目点)
前回、1月は円安転換ではあるが、単価的には200円台後半がやっとだろうとしたが、予想範囲内に収まった。2月は数量・単価とも大きな変化はなさそうだ。
主要税関数量・CIF実績 ( )内は前月実績
横浜 470 トン ¥311 ( 312 トン ¥290 )
徳山 709 トン ¥245 ( 976 トン ¥182 )
門司 187 トン ¥130 ( 253 トン ¥119 )
主要国別税関別数量・CIF実績 ( )内は前月実績
台湾 徳山 169 トン ¥183 ( 282 トン ¥184 )
名古屋 32 トン ¥280 ( 16 トン ¥311 )
韓国 徳山 480 トン ¥254 ( 657 トン ¥172 )
米国 横浜 195 トン ¥258 ( 147 トン ¥197 )
(IRUNIVERSE S. Aoyama)
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