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カザフスタンは世界のリチウム資源供給地になるかもしれない

 リチウム鉱物への需要が急増する中、カザフスタンは自らを世界的に重要な潜在的優良リチウムサプライヤーと位置付けており、リチウムは活況を呈するエネルギー貯蔵技術業界にとって不可欠な存在になる、かもしれない。

 

 韓国の地球科学鉱物資源研究所の研究者らは、ソウルで開催された会議で、カザフスタン東部地域でかなりのリチウム埋蔵量を発見したと発表した。

 

 コリア・タイムズは、韓国の地球科学・鉱物資源研究所(KIGAM)の専門家の話として、面積1.6平方キロメートルのBakennoye鉱床でタンタルが採掘されていたと伝えた。5月以降、同鉱床で探査作業が行われる予定で、埋蔵されている鉱物資源の価値は157億ドルに上る。

 

 報道によると、KIGAMは韓国企業と共同で、来年に同地点でさらなるボーリング調査の許可を申請する意向だ。

 

 この発見は、強大な新興リチウム資源国としてのカザフスタンの地位を強固なものとする。

 

 欧州委員会高官のMaros Sefcovic氏は、昨年11月のEU・カザフスタンビジネスフォーラムで、この分野における同国の可能性を声高にアピールした。

 

 Maros Sefcovic氏は「タングステン、リチウム、希土類元素など20種類以上の重要な原材料を含む、カザフスタンの豊富な天然資源を知っている」と述べた。

 

 Maros Sefcovic氏は、欧州は現在、世界のリチウムなどの原材料生産量の1%しか賄えておらず、リチウムはグリーンとデジタル技術への移行という二重のアジェンダに不可欠だと付け加えた。リチウムの需要は2030年までに12倍、2050年までに21倍になると予測されている。

 

 カシム・ジョマルト・トカエフ(Kassym-Jomart Tokayev)大統領は2022年10月、カザフスタンが最大10万トンのリチウムを保有している可能性があると確信していると述べた。

 

 トカエフ大統領は「これらは莫大な備蓄であり、探査と開発に多額の投資が必要だ」と述べた

 

 カザフスタン国立地質局は、より正確なリチウム埋蔵量推定を提供しており、約75,600トンである。

 

 这情報開示と透明性への取り組みは、数年前とは状況が異なることを示している。カザフスタン政府は2021年になって初めて、国から提供されたリチウム、セシウム、ガリウム、タンタルの推定埋蔵量に関するデータの機密解除を決定した。それまでヌルスルタン・ナザルバエフ元大統領をはじめとする高官は、外国人投資家にリチウム鉱山採掘への資金投入を検討するよう促すことがあったが、同国にどれほどの鉱物資源があり得るかを伝える準備ができていなかったことは明らかだった。

 

 トカエフ大統領は2023年5月、中国・西安で開かれた哈中投資円卓会議でリチウムへの投資アイデアを打ち出した。

 

 トカエフ大統領は、「中国が新エネ自動車の最大手メーカーであることを考えると、リチウム採掘分野での協力は将来性がありそうだ。近年、カザフスタンにおける中国車の人気は非常に高まっている」と述べた。

 

 中国がこの提案を受け入れれば、世界の加工鉱物供給に対する強固な支配をさらに強固にすることにつながるだろう。米エネルギー省は2021年、中国が世界のリチウムの60%を精製していることを発見した。

 

 欧州各国は現在、様々なレベルの関心を示している。

 

 トカエフ大統領は2023年9月、ベルリンに本社を置くHMS Bergbau IndustryのDennis Schwindt会長と面会し、後者は東カザフスタン地域にリチウム抽出・加工工場を建設する5億ドルのプロジェクトを提案した。同社は先月、アラース地域におけるリチウム、コバルト、ニッケル、タンタル、レアアースの採掘・探査ライセンスを保有するカザフスタン企業2社の過半数株式を取得した。

 

 最近では、2月にドイツの建設・建築資材製造会社の代表者がカザフスタンの産業・建設大臣と会見したが、いずれもハレにあるITEL Deutsches Lithiuminstitut(ドイツリチウム研究所)という研究機関の共同創設者である。Kanat Sharlapayev氏は、リチウム探査の機会を探るための作業部会の設置について協議する。しかし、このアライアンスに参加している企業が、この分野で何らかの有用な経験を持っているかどうかは不明である。

 

 

(趙 嘉瑋)

 

 

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