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ステンレス鋼材国内市場近況2024 #16 3月/2023年度 熱間圧延鋼材生産・消費・在庫

 2024年5月17日、(一社)日本鉄鋼連盟が2024年3月の特殊鋼熱間圧延鋼材・生産・消費・在庫内訳を発表した。3月のステンレス鋼熱間圧延鋼材生産量は、16万7,368トンとなった。前月2月は17万4,801トンと、17万トンを上回ったが、3月は再び16万トンを下回り、前月比では4.3 %減となった。前年同月(16万6,793トン)比では、0.3 %増。

 

 2023年度のステンレス鋼熱間圧延鋼材生産量は195万3,747トンと200万トンを下回った。前年度(231万1,937トン)比15.5 %減となり、月当たりの換算量は16万2,812トンとなった。

 

 3月末のステンレス鋼熱間圧延鋼材在庫量は前月(11万5,026トン)から微増して11万5,164トンとなり、2か月連続で、11万5,000トンを超えた。

 

 鋼種別にみると、3月のステンレス熱間圧延鋼材

Cr系生産量は前年同月(71,198トン)比7.3 %減の65,974トン(前月は70,800トン)、

Cr-Ni系(304系)は同(54,025トン)比26.6 %増の68,371トン(前月は69,391トン)、

Cr-Ni-Mo系 は同(21,288トン)比33.5 %減 の14,153トン(前月は13,136トン)、

その他系は同(20,282トン)比7.0 %減の18,870トン(前月は21,474トン)と、

前年同月比で増加したのは、Cr-Ni系だけだった。

 

 経産省による鉄鋼生産内訳月報は、2022年(令和4年)12月分の調査をもって終了したため、その後は日本鉄鋼連盟が自主統計として特殊鋼鋼材生産・消費・在庫内訳を鉄連HPにて公表している。この特殊鋼統計データから、アイアールユニバースでは独自にステンレス鋼についての生産・消費・在庫推移を追跡調査している。

 

3月のデータは下記からご参照ください。

2024年3月のステンレス熱間圧延鋼材生産統計 前年同月比0.3%増の167,368トン | MIRU (iru-miru.com)

 

 

20243月生産量>

 2024年3月のステンレス熱間圧延鋼材生産量は、前年同月(16万6,793トン)比 0.3 %増の16万7,368トン(前月17万4,801トン)となった。

 

 ステンレス鋼熱間圧延鋼材生産量は、2023年1月からすべて、2022年度のステンレス熱間圧延鋼材生産量の月当たり換算量である19万2,661トンを下回って推移した。

 その結果、2023暦年生産量(194万9,309トン)の月当たり換算量は、16万2,442トンまで減少した。

 

2023年年度 生産量>

 2023年度のステンレス鋼熱間圧延鋼材生産量は195万3,747トンと200万トンを下回った。2022年度(231万1,937トン)比15.5 %減となり、2020年度(211万4,557トン)をも下回った。月当たりの換算量は16万2,812トンとなった。

 

 令和6年3月分 ステンレス鋼の熱間圧延鋼材生産・消費・在庫内訳(鋼種別・形状別)を表1に示す。

 

 ステンレス鋼生産計は167,368トン(前月174,801トン)と前月より7,433トン減少した。消費(鋼板・鋼帯)も99,435トン(前月1131トン)と1596トン減少して、10万トンを下回った。

 3月末在庫は、115,164トン(前月末在庫115,026トン)の微減となった。

 在庫量は3か月連続で11万トンを上回った。

 

表1 ステンレス鋼鋼熱間圧延鋼材生産・消費・在庫内訳(鋼種別・形状別)

 

 

<鋼種別消費量>

 3月のステンレス鋼熱間圧延鋼材消費量は鋼板・鋼帯で9万9,435トンと前月(11万31トン)比1596トン減少して、2か月ぶりに10万トンを下回った。

 

 鋼種別では、

Cr系が4万3,510トン(前月5万3,154トン)、Cr-Ni系は3万6,410トン(前月3万4,719トン)、Cr-Ni-Mo系は2,444トン(前月2,569トン)、及びその他系が1万7,071トン(前月1万9,589トン)となった。Cr-Ni系の消費量のみ、前月比で微増した。

 

<鋼種月末在庫量>

 前月比では、鋼板・鋼帯の生産量が減少したものの、消費量も減少したため、2024年3月末熱間圧延ステンレス鋼在庫は11万5,164トン(前月末11万5,026トン)と、前月末比では微増した。Cr-Ni系の在庫量のみ微減し、5万3,897トンとなった。

 

<最終鋼材生産量>

 2024年3月のステンレス鋼最終鋼材の生産量は、前年同月(16万6,391トン)比8.7 %減の15万1,978トン(前月15万5,642トン)となった。2022年度の月当たり換算量、17万212トンを下回った。

 

 2023暦年のステンレス鋼最終鋼材の生産量は184万705トンであり、月換算は15万3,392トンとだった。

 

 2023年度のステンレス鋼最終鋼材の生産量は182万3,422トンと200万トンを下回り、2022年度(204万2,005トン)比10.7 %減となった。月換算では15万1,952トンとなった。

 2020年度の183万4,746トンをも下回った。

 

<ステンレス鋼受注高>

 2024年5月16日に鉄鋼連盟が発表した3月のステンレス鋼の受注高は15万2,371トン(前月14万2,169トン)だった。

 

 2022暦年の受注高は、前暦年(222万9,056トン)比14.0 %減の191万8,158トンであった。

 2023暦年は、166万2,331トンであり、前暦年比では13.3%減となった。前暦年比では2年連続で減少した。

 

 2022年度の受注高は前年度(222万4,281トン)比20.2 %減の177万5,867トンであった。

 

 2023年度の受注高は前年度(177万5,867トン)比4.7 %減の169万3,010トンとなった。

 

<令和6年3月迄の実績:ステンレス鋼熱間圧延鋼材 生産・輸出・輸入>

 2024年3月のステンレス熱間圧延鋼材生産総量は17万4,801トンと前年同月(16万6,793トン)比0.3 %増、前月2024年2月(17万4,801トン)比では4.3 %減となった。

 

 図1にステンレス鋼熱間圧延鋼材 生産・輸出・輸入量推移を示す。

 

 ステンレス熱間圧延鋼材月平均生産量(青折れ線グラフ:右軸)推移を見ると、21年7月~9月期をピークに22年上期は20万トンをやや下回って推移してきたが10月~12月にかけて以降減少傾向を示した。

 

 23年1月から生産量は16万トン前後で推移しており、17万トン超えは23年6月、11月及び2024年2月だった。

 

折れ線グラフ:月換算(右軸)

図1 ステンレス鋼 生産・輸出・輸入量推移

 

<生産量推移>

 2023暦年の生産量は、194万9,309トンと、前暦年(243万9,490トン)比20.1 %減だった。21暦年(257万8,832トン)及びコロナ禍の影響を受けた20暦年(217万96トン)をも下回った。

 

 2024年1~3月期の生産量は、49万8,248トンと、前年同期(49万3,810トン)比0.9 %増となった。月換算量では、16.6万トン。

 

 2023年度のステンレス鋼熱間圧延鋼材生産量は195万3,747トンと200万トンを下回った。2022年度(231万1,937トン)比15.5 %減となり、コロナ禍の影響を受けた2020年度(211万4,557トン)をも下回った。月当たりの換算量は16万2,812トンとなった。

 

<ステンレス鋼鋼材輸出量推移>

<2024年3月ステンレス鋼鋼材向け先別輸出量>

・2024年3月のステンレス鋼鋼材輸出量は、6万1,263トンと前月(5万6,863トン)比で0.8 %増、前年同月2023年3月(6万4,405トン)比では、4.9 %減となった。

 

<2022年の振り返り>

・2022暦年のステンレス鋼輸出量は、78万6,001トンと2021暦年(84万6,790トン)比7.2 % 減だった。月当たりの換算量は6万5,500トンとだった。

・2022年度のステンレス鋼輸出量は、75万7,239トンと2021年度(84万6,850トン)比10.6 %減だった。月当たりの換算量は6万3,103トンとだった。

 

<2023年の状況>

・2023暦年の輸出量は、68万7,942トンと2022暦年同期(78万6,001トン)比12.5 %減と70万トンを下回った。月当たりの換算量は5万7,329トンと、6万トンを下回った。

 

2023暦年のステンレス鋼の輸出実績については、下記記事をご覧ください。

鉄鋼輸出入実績 2024年1月 ①輸出 特殊鋼・ステンレス鋼詳細 | MIRU (iru-miru.com)

 

・2024年1~3月期の輸出量は、16万9,424トンと、前年同期(17万8,772トン)比、5.2 %減となった。月換算量では5.6万トン。

・2023年度の輸出量は、67万8,595トンと2022年度同期(75万7,239トン)比10.4 %減と70万トン下回った。月当たりの換算量は5万6,550トンと、6万トンを下回った。

 

<ステンレス鋼鋼材輸入量>

 3月輸入(速報)によれば、ステンレス鋼材輸入量は2.万855トンと、前月(2万4,808トン)比で15.9 %減、前年同月(1万6,841トン)比では23.8 %増の見通しとなった。

 

 2023暦年では23万9,354トンとなり、2022暦年(30万9,062)比22.6 %減となり前暦年を下回った。2021暦年(28万679トン)をも下回った。月当たりの換算量は1万9,946トンと、2万トンを下回った。

 

 2022年度のステンレス鋼鋼材の輸入量は、27万8,777トンで21年度(29万4,346トン)比5.3 %減だった。

 

 2023年度(速報)では25万4,420トンとなり、2022年度実績(27万8,777トン)比8.7 %減となり前年度を下回った。月当たりの換算量は2万1,201トンと、前年度と同様2万トンを上回った。

 

第2報へ続く

 

 

(IRUNIVERSE tetsukoFY)

 

 

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