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週刊バッテリートピックス 「マクセルが高温全個体電池」「中国政府が1300億円支援か」など

 2024年5月27日~6月2日のバッテリー業界では、全個体電池をめぐる投資や研究のニュースが目立った。マクセルが高温に耐えられる全個体電池の技術を発表したほか、電動二輪のENNEの業界参入観測も浮上。中国政府の大規模支援の観測も伝わった。

 

<国内>

●福島・大熊町、東芝と次世代太陽電池の実験開始

 

実験の様子

(出所:大熊町ホームページ) 

 

 福島県大熊町は5月31日、ホームページ上で、「東芝エネルギーシステムズと協力し、次世代太陽電池の実証実験を始めた」と発表した。庁舎前にペロブスカイト型太陽電池を設置して発電能力などを検証する。実験期間は2025年3月まで。

 同町は東京電力福島第1原子力発電所事故で全町が避難区域になったことから、地産地消の電力による脱炭素の目標を掲げる。

 

プレスリリース:役場庁舎でペロブスカイト太陽電池の実証実験を開始しました - 大熊町公式ホームページ (town.okuma.fukushima.jp)

 

●マクセル、高温可能の全個体電池の技術を開発

 

 

 電池大手のマクセルは5月30日、自社ホームページ上で、「セ氏150度の高熱にも耐えられる全固体電池の技術を開発した」と発表した。今後顧客の要望を反映し、製品化を目指す。

 電極の正極材と固体電解質が接する部分の材料や配合などを見直し、耐熱性を従来品から25度引き上げて150度まで耐えられるようにした。充放電への耐久性も従来製品と比較して5倍になる。高温でも電池の劣化が抑制できることから、電池を交換する回数を減らすことができることになる。

 

プレスリリース:マクセル|全固体電池の作動上限温度を150℃に引き上げる技術開発に成功 (eir-parts.net)

 

●電動二輪のENNE、全個体電池の開発に着手か 報道

 運輸機器関連ニュースのレスポンスは5月30日、電動二輪メーカーのENNEが全個体電池の開発に着手したと報じた。ENNEはアシスト自転車と原付の切り替えが可能な「ENNE F750」などの新製品を開発中で、5月23日に7月納品の見通しを発表していた。

 

プレスリリース: 最も自由なeバイク ENNE F750プロジェクト開始のお知らせ – ENNE (ennegt.com)

 

 レスポンスによると、将来的にこの全個体電池をeバイクに搭載することで、航続距離の大幅な拡大と充電時間の短縮が期待される。

 

●東工大、プロトンセラミック燃料電池向けの新物質発見

 東京工業大学は5月29日、ホームページ上で、同大の研究チームが中低温域で世界最高の「プロトン(H+、水素イオン)伝導度」(プロトンが伝導することによる電気伝導度)を示す新物質を発見したと発表した。中低温で高性能なプロトンセラミック燃料電池などの開発に貢献することが期待されるという。

 

プレスリリース:世界最高のプロトン伝導度を示す完全水和した酸化物を発見 中低温で高性能な燃料電池につながる新しい材料設計戦略 | 東工大ニュース | 東京工業大学 (titech.ac.jp)

 

●国際協力銀など、トヨタ米電池工場に3億2200万ドル支援

 国際協力銀行(JBIC)は、5月28日、ホームページ上で、「トヨタ自動車との間で融資金額1億9300万ドル(JBIC分)の貸付契約を締結した」と発表した。三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行との協調融資により実施する。協調融資総額は3億2200万ドル相当で、トヨタの米電気自動車(EV)向け車載用電池事業を対象とする。

 

関連記事:国際協力銀行:トヨタ自動車株式会社のアメリカ合衆国法人の車載用電池事業に対する融資 | MIRU (iru-miru.com)

 

<海外>

●中国政府、全個体電池に1300億円投資か 現地報道

 中国政府はEVに搭載する次世代電池「全固体電池」などの開発に約60億元(約1300億円)を投じるもようだ。中国政府系の英字紙チャイナ・デーリーが5月29日に報じたとして、日本経済新聞やニューズウィーク、韓国の中央日報などが5月30日までに報道した。

 寧徳時代新能源科技(CATL)などのバッテリーメーカーやEV事業を手掛ける自動車メーカーも支援する方針とも伝わった。

 

●BIR会議、27-28日コペンハーゲンで開催 LIBリサイクルも議題

 

 

  欧州最大の国際的リサイクル団体であるBIR(Bureau of International Recycling)は5月27-29日、デンマーク・コペンハーゲンで、国際会議「2024年国際リサイクルコンベンション(BIR World Recycling Convention & Exhibition)」を開催した。最終日の5月29日には車載向け電池のリサイクルも議題となった。IRUNIVERSEは2017年から会議に参加し続けている。

 

関連記事:2024BIR inコペンハーゲン#5 E-scrap、LIB.CRMについて議論される | MIRU (iru-miru.com)

関連記事:BIR国際リサイクル会議2024 アーカイブ | MIRU (iru-miru.com)

 

中国電池の中偉新材料、インドネシアで5か所目の工場建設へ

 インドネシア経済担当調整省は5月26日、「中国中偉新材料が10~12月にも東南スラウェシ州北コナウェ県で新たな施設を建設することを計画している」と明らかにした。中偉新材料のインドネシア工場としては5か所目。

 

関連記事: LME、インドネシア精錬ニッケル商品の上場承認 鉱石から加工へ産業転換、中国後押し | MIRU (iru-miru.com)

 

 

(IR Universe Kure)

 

 

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