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付加価値ある意匠デザインを実現するものづくり技術2024@日経ものづくり

2024年6月7日(金)に東京都立産業貿易センター浜松町館4F展示室にて日経ものづくり主催の「付加価値ある意匠デザインを実現するものづくり技術2024」が開催された。

 

金属素材関連では、東洋アルミニウム、日本製鉄、日鉄ステンレスアート及びアベルが出展し、商品企画担当者、プロダクトデザイナー、意匠設計担当者、設計担当者などが来場した。

 

会場では、株式会社 大槇精機のチタンの王冠が目を引いた。

チタンの王冠:同時5軸加工により、円筒状のチタン64合金から、切削技術で削りこんだもの。

 

 

お知らせの記事は下記を参照ください。

付加価値ある意匠デザインを実現するものづくり技術2024@日本製鉄 | MIRU (iru-miru.com)

 

写真下 受付風景

 

写真下 会場の様子

 

34の企業が出展。そのうち、素材の出展は樹脂の含め8企業であった。

 

金属素材系

東洋アルミニウム:アルミニウム

日本製鉄:電気めっき鋼板、プレコート、黒色ZAM、耐候性鋼材、カラー鋼板、

意匠性チタン、ステンレス

日鉄ステンレスアート:SUS304など

アベル:黒色SUS304,316及び430など

 

その他素材系

中興化成工業:ふっ素樹脂、シリコーン、高分子

サンアロー:シリコーンゴム

三井化学ファイン:プラスチックシート

ExtraBold:樹脂ペレット

 

金属素材のブースを取材した。

 

<東洋アルミニウム)

東洋アルミニウムは、独自技術でアルミニウムの機能性と意匠性を追求

 

平面に模様などを立体的に浮かび上がらせることの出来る構造発色磁性アルミニウム顔料、および高級感を演出できるヘアーライン加工のアルミニウム箔など、をご紹介した。

 

写真上:構造発色磁性アルミニウム顔料と白いアルミニウム箔

 

東洋アルミニウムで着目したのは、写真下、左端にある“白いアルミ箔”である。アルミ単層であるのに白く見えるアルミ箔である。

 

 

アルミ箔の表面に形成したミクロンオーダーの凹凸によってL値(反射率)を改善し、完全拡散反射を実現しているようだ。白色チョークのL値は100である。

・白色印刷箔は、熱によって茶色に変色するが、表面構造により白色を呈しているので白いアルミ箔は変色しない。(上図 右:色差変化がほとんどない。)

 

・表面に白色印刷を施すと紫外線を反射する特性が失われる。一方、白いアルミ箔は、紫外線を反射し、医療器具の殺菌に用いる恒温槽への使用に適している。

 

・ただし、高価であるので、用途は限定されるとのこと。

 

 

<MAアルミニウム>素材分野ではないが、表面処理技術により、素材の良さを発揮させる技術。

・MAアルミニウムは、自動車加工品部が出展。プレス及びアルマイト表面処理技術を紹介した。

染料を用いたアルマイト処理部品が印象的。

 

沿革:三菱グループのアルミニウム加工事業として、三菱マテリアル社、三菱化学社の両社が中心となり、米国アルミニウム総合一貫メーカーであるレイノルズ社と提携。

1962年に三菱レイノルズアルミニウム株式会社を設立。

 

1970年に社名を三菱アルミニウム株式会社に変更。

2022年に事業を継承し、MAアルミニウム株式会社となる。株主:アルテミラ株式会社

 

 

MAアルミニウムでは、使用済み飲料用アルミ缶の一貫リサイクル事業の一翼(粉砕:選別、焙焼、溶解・鋳造、缶材用コイルへの圧延まで)を担っている。

 

<日鉄ステンレスアート>

・日鉄ステンレスアート株式会社

 

写真下 会場の様子

日鉄ステンレスアートについては、下記の記事もご覧ください。

ステンレス意匠鋼板メーカー@日鉄ステンレスアート | MIRU (iru-miru.com)

 

 

<アベル>

・アベル株式会社

 機能性とデザイン性を極めた自ら黒いステンレス素材、頑丈で美しい「黒:アベルブラック」が、ものづくりを支える。

 電解発色により表層にクロムリッチな酸化膜を成長させ、光沢のある黒色ステンレス表面を形成。

 

写真下 会場の様子

 

 

 

<日本製鉄>

 

日本製鉄は、デザイニングメタルとして、世界を美しく彩る意匠系ブランド群を展示した。

フェルーチェ:亜鉛ニッケル合金メッキ(ヘアライン仕上げのシルバーとブラック)

 

 

日本製鉄が力を入れているのが、デザイニングチタン トランティクシーである。

その優れた生体適合性から、医療分野で使用されていたが、直近は、

チタンの比重は4.51、銅の約50%、鉄の約60%の軽さであり、構造物の軽量化に、

その高耐食性から長寿命、メンテナンス低減で注目されている。

 

鋼・ステンレスにくらべ、スプリングバックが大きいことには留意する必要がある。

※:スプリングバックが大きいとは、力を加えて成形した際に、もとに戻ろうとする力が大きいことを意味します。

 

窒化チタンによるイオンプレーティングにより、金のような光沢をチタンに施す技術は依然からあったが、直近着目されているのは、ステンレスと同様、

干渉色により、虹のような美しい色合いを実現する技術(陽極酸化によりチタン表面に酸化膜を形成。その膜厚をコントロールする。)。ステンレスより薄い酸化膜のため、素地の表面状態の影響は受けやすいようだ。

また、経時変化によって、金色の一部が紫色に変化する場合もあることは、干渉減少を利用しているかぎり、避けられないことは、知っておいて欲しい。

 

 

 

<マジカルプレス>

その他、会場では、愛媛県松山市のマジカルプレスが、印刷表現の可能性をプレス技術で追求した、メタリック調の輝きを表現していた。まさに昆虫の美しさを葉書に実現していた。

 

特に、アゲハチョウは、回折格子のような細いスリット状のプレスで輝きを再現

 

 

 

(IRUNIVERSE tetsukoFY)

 

 

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