竹中工務店 大阪万博で生分解性樹脂使用「森になる建築」が8月に着工
竹中工務店(社長:佐々木正人)は、7月26日、2021年より開発を進めてきた「Seeds Paper Pavilion(シーズペーパーパビリオン)」を、未来社会ショーケース事業出展(グリーン万博)の「森になる建築」として2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の会期中(2025年4月13日から10月13日まで)、来場者が休憩等に使うことが出来る仮設建築物として会場内に施設提供すると発表した。同建築物は、本年8月に着工後、現地で3Dプリントを行い、来年4月の完成を予定している。
「森になる建築」の完成イメージ※
「Seeds Paper Pavilion(シーズペーパーパビリオン)」
「Seeds Paper Pavilion」は、2020年から2021年にかけて同社グループ従業員を対象に実施した「竹中グループが提案する日本国際博覧会(大阪・関西万博)パビリオンに関するアイデア」提案コンペにおいて最優秀賞に選定されたもの。使い終わると廃棄物になる建築ではなく、みんなでつくる建築が種となり、使い終わったら森になるという未来の建築を描いた提案で、最先端の3Dプリント技術と手づくりを融合させてつくる建築だ。その後、このアイデアを具現化すべく本格的な技術開発体制を構築し、昨年5月より千葉県印西市の竹中技術研究所にて大型3Dプリンターでの試験を開始。本年4月に実物サイズの出力試験に成功した。
「森になる建築」について
「Seeds Paper Pavilion」を大阪・関西万博では「森になる建築」と名付け、休憩に使える仮設建築物(2025年日本国際博覧会における建築基準法第85条第7項の規定に基づく)として、直径4.65m、高さ2.95mの建築物2棟を会場内に提供する。使用する材料は、ダイセル(社長:小河義美)による生分解性を有し、透明性のある酢酸セルロース樹脂「CAFBLO」。これを3Dプリントしたものを構造材として、外装材は各種イベントで作成した手すきの和紙等と植物によって構成する予定だ。なお、生分解性樹脂を3Dプリントしてつくる建築物としては、世界最大となる予定。
「森になる建築」の技術開発体制
3Dプリントや外装の植栽等の技術については、それぞれの分野の専門企業と協業し、技術開発を進めているという。
(IR universe rr)
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