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ニチアス(5393)25/3Q1決算メモ ポジティブ継続  

25/3期プラント工事、高機能製品好調で1.4%増収12.2%営利増に増額修正、最高益続く

株価3925円(8/5) 時価総額2661億円    発行済株67811千株

PER(25/3DO予:8.8X)PBR(1.29X)配当(25/3予)104円  配当利回り:2.6%

 

要約

・25/3Q1は6.9%増収38.0%営利増とプラント工事、高機能製品増などで最高収益更新続く

・25/3Q1好調を受け25/3期予想を1.4%増収12.2%営利増に増額修正、最高益更新続く

 

24/3期4.7%増収17.5%営利増と半導体向け減もプラント工事、自動車部品増で増額着地

 

 「断つ・保つ」の耐熱技術を活かし、シール材、断熱、耐薬品など、幅広い機能を持った製品・サービスを提供するユニークな企業。25/3Q1決算が8/5に発表され、同日説明資料も開示された。25/3Q1は売上高632.56億円(6.9%増)、営利104.46億円(38.0%増)、経常利益120.60億円(32.3%増)と8四半期連続増収営利増益と好調に推移した。

 

 セグメント別ではプラント向けが売上高198.41億円(19.6%増)、営利33.84億円(56.8%増)と、石油精製、石化プラント向けメンテナンス需要が堅調に推移、原子力向けの工事量も増加した。

 

  工業製品は売上高126.21億円(0.5%増)、営利28.74億円(10.8%増)と中国向け環境製品が伸び悩みも国内インフラ向けシール材、フッ素樹脂ライニングが好調で収益性も向上した。

 

 高機能製品は売上高115.28億円(9.6%増)、営利27.19億円(14.8%増)と東京エレクトロンやスクリーンなどの半導体製造装置向けの持ち直しから収益回復に。

 

 自動車部品は売上高124.20億円(5.6%増)、営利12.45億円(82.2%増)と国内でトヨタグループの自動車減産影響も、海外向けが好調で利益は円安効果もあり大幅増に。

 

 建材は68.45億円(11.6%減)も営利は3.22億円(4.87億円改善し黒字転換)と、大型物件の工事遅延も耐火被覆材の需要が堅調で、利益面では一部製品の生産・販売中止、品種集約などもあり事業構造の見直しによる収益改善で黒字転換に。

 

 全体を通じ日本向け製造業向けで設備投資の堅調さから緩やかに回復、海外は米国向けが堅調も中国向けが足踏み状況にあり、利益面では円安効果、MIX良化、建材での品目集約効果などで売上総利益率が3.4ポイント向上し、順調に利益が拡大した。

 

25/3Q1好調を受け25/3期予想を1.4%増収12.2%営利増に増額修正、最高益更新続く

 

 25/3Q1の好調を受け25/3期を増額修正、売上高2530億円(期初計画比10億円増額、)営業利益395億円(同25億円増額、12.2%増)、経常利益425億円(同55億円増額、9.0%増)、税引利益293億円(同38億円増額、8.7%増)予想とし、連続最高益更新予想とした。

 

 セグメント別ではプラント工事・販売が売上高720億円(期初計画比20億円増額、2%減)、営利100億円(同10億円増額、5%減)予想。工業製品は売上高540億円(同5億円減額、5.5%増)、営利120億円(同5億円増額、14.3%増)と引き続き国内インフラ向けの増加が寄与の模様。高機能製品は売上高470億円(同10億円増額、9.8%増)、営利110億円(同10億円増額、14.6%増)と、東京エレクトロンやスクリーン向けなど半導体製造装置向けの回復が寄与する見通し。自動車部品は売上高515億円(同10億円減額、2.8%増)、営利50億円(同変更なし、32.6%増)と最大手ユーザーのトヨタグループの認証問題影響あるも、HEVの好調でエンジン周りの製品群が落ち込まない見通しで、円安効果もあり利益増額予想。建材は売上高285億円(同5億円減額、10.1%減)、営利15億円(同変更なし、2.0倍)予想と構造改革効果で利益改善見通し。全体を通じQ1では円安効果も寄与しており、Q2以降は円安一巡影響もあるとみられるが、高機能製品で半導体製造装置向けの増額期待があり、営業利益での増額が見込まれる。

 

 

 

 株価は四半期毎に増額修正予想を行ったことも有り、順調な上昇を続け、7/11には4920円の高値を付け、その後は市場全体の急落とともに下落してきた。現状、25/3期修正会社予想EPS445.90に対しPER8.8倍はプライムガラス・土石製品PER18.4倍に対し割安感があり、また日本ピラー工業10.3倍、バルカー10.6倍、イーグル工業9.4倍に対しても若干割安となっている。同社高値平均PERは12.1倍となっており、この水準でみても割安と言え、25/3期も営業利益では再増額含みで4期連続最高収益更新、中計の2年前倒し達し、また配当も15期連続増配見通しとなっており、ポジティブ継続としたい。

 

 

 

(H.Mirai)

 

 

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