第19回亜鉛めっき年間大会講演会@日本鉱業協会
日本鉱業協会 鉛亜鉛需要開発センター主催する「第19回亜鉛めっき年間大会講演会」が、2024年11月27日(水)13 時~16 時 55 分にTKP 市ヶ谷カンファレンスセンターで開催される。
日本鉱業協会では、2024年を亜鉛めっき年間として「時代を支え 次代に残す 亜鉛めっき」をスローガンに掲げ、亜鉛めっき技術の向上及び需要の振興を目的に各種事業を展開している。
協賛は一般社団法人 日本溶融亜鉛鍍金協会及び一般社団法人 日本鉄鋼連盟
開催日時 : 2024 年 11 月 27 日(水) 13 時~16 時 55 分
会 場 : TKP 市ヶ谷カンファレンスセンター バンケットホール 9C (東京都新宿区市谷八幡町 8 番地 TKP 市ヶ谷ビル)
参 加 費 : 無料(事前登録が必要です;定員 100 名)
参加申込書送付先アドレス:lzinfo@kogyo-kyokai.gr.jp
2024亜鉛めっき年間大会講演会案内.pdf (kogyo-kyokai.gr.jp)
第19回亜鉛めっき年間大会講演会題目
【講演1】亜鉛地金の需給及び市況動向について
三井金属鉱業株式会社 金属事業本部 亜鉛・鉛事業部 亜鉛ユニット
営業担当 部長補佐 松木 禎博
亜鉛の需給および市況について、過去から現在における統計データを参照しながら、国内 外の過去のトピックスや最近のニュースを踏まえて、その動向を考察する。
【講演2】塗装亜鉛系めっき鋼板に関するクロメートフリー(CF)化について
一般社団法人 日本鉄鋼連盟 建材薄板技術・普及委員会 基礎技術分科会 主査
JFE鋼板株式会社 鋼板商品技術部 主任部員(部長) 加藤 博之
溶融亜鉛系めっき鋼板一次防錆目的の化成処理層をCF化することは、2022 年 12 月のJIS改正で終了。一方塗装溶融亜鉛系めっき鋼板JISのCF化推進に関する諸問題について解説 する。
【講演3】溶融亜鉛めっき鉄筋の土木構造物への適用事例の紹介と今後の展開について思うこと
鹿児島大学 学術研究院理工学域工学系 准教授 審良 善和
亜鉛めっき鉄筋指針が改訂されてから 5 年が経過し、国内での適用実績も増加傾向にある。 ここでは、適用事例を紹介するとともに今後の展開について個人的な見解を述べる。
【講演4】世界の溶融亜鉛めっきトピックス
一般社団法人 日本溶融亜鉛鍍金協会 企画部長 柴山 裕
溶融亜鉛めっきは、鋼材を防食する技術として世界各地に普及している。その中で、現在何 が課題で、その解決の為にどのような技術が開発されているか、至近の国際会議から得た情報を紹介する。
【講演1】で亜鉛地金の需給及び市況動向について講演する三井金属鉱業株式会社は、1952年に商号を「三井金属鉱業(株)」とし、1990年に呼称を「三井金属」とし、今年2024年、創業150周年[創業 1874年(明治7年)]を迎えた。
三井金属鉱業について、調べてみた。
1874年(明治7年):三井組が神岡鉱山蛇腹平抗を取得し鉱山経営を開始。
1892年(明治25年):三井鉱山合資会社を設立
1911年(明治44年):三井鉱山(株)を設立
1913年(大正2年):大牟田亜鉛製錬工場(浅牟田)第1号水平蒸餾炉から初亜鉛を産出
1914年(大正3年):三井鉱山(株)神岡鉱山付属大牟田亜鉛製錬所として営業を開始
1950年(昭和25年):三井鉱山(株)の金属部門をもって、神岡鉱業(株)(三井金属鉱業の前身)を設立
1952年(昭和27年):神岡鉱業(株)から三井金属鉱業(株)へ商号を変更
三井金属は、銅、亜鉛、鉛、貴金属を含めたグループ6拠点の製錬ネットワークを生かしたリサイクル推進を活かしたリサイクル推進を重要な成長戦略の一つに位置付ける。
有用な金属をできる限りリサイクルし、廃棄物を減らすことは、環境負荷を抑えるだけでなく、企業の収益基盤強固にもつながる。
主要製造拠点及びグループ会社
・八戸製錬(株):1967年設立
・三井金属パーライト(株)喜多方工場:2022年設立
・基礎評価研究所・総合研究所・触媒事業部 銅箔事業部・三井金属鉱山伸銅(株):2010年
・三井金属アクト(株):2010年
・三井金属ダイカスト(株):2014年
・神岡鉱業(株):1986年(神岡工業所と彦島製錬所分離)
・三井金属パーライト(株)大阪工場:2022年
・日比共同製錬(株):2020年(国内唯一となった銅の共同製錬所)
・竹原製錬所:1944年(日比製錬所から竹原電錬工場を分離)
・彦島製錬(株):1986年(神岡工業所と彦島製錬所分離)
・三池機能性粉体工場・三池ターゲット工場、セラミックス事業部大牟田工場、三池製錬(株):1986年
・三井串木野鉱山(株):1964年(串木野鉱業所を分離)
日本鉱業協会のWebマガジン「鉛と亜鉛」316号:2024年10月には、三井金属鉱業株式会社の発症の地ともいえる神岡鉱業株式会社の工場訪問記が記載されている。
大正17年(1589年)越前大野の城主金森氏の家臣が鉱脈を発見し、鉱山開発が始まり、明治7年(1874年)三井組が蛇腹平抗を取得し鉱山経営を開始した。
神岡鉱業株式会社は、東洋位置の規模を持った亜鉛鉱山であったが、本格的な亜鉛・鉛鉱石の採掘は2001年に休止されている。現在は金属リサイクル工場(亜鉛製錬、鉛リサイクル製錬)、機能性粉体工場、触媒工場、化成品工場を中心に操業を行っている。
<亜鉛製錬>
亜鉛製錬の工程は大きく二つに分かれる。
・焼鉱硫酸工程
原料の硫化亜鉛精鉱が世界各地から輸入される。富山港で陸揚げされた硫化亜鉛精鉱は流動焙焼炉により酸化焙焼されて硫黄分を除去した焼鉱とする。発生したSO2ガスは硫酸製造工程で濃硫酸として回収される。
・亜鉛製錬工程
焼鉱は硫酸性の溶液で溶解され亜鉛溶液とする。第一清浄槽でカドミウムを除去する。これら除去された不純物はその後の工程で回収される。清浄化された亜鉛溶液は亜鉛電解槽で電解採取を行って亜鉛を回収する。
電解採取により回収された亜鉛は低周波誘導路で融解しインゴットに鋳造されて高純度亜鉛となる。高純度亜鉛に銅、アルミニウム、マグネシウムなどを添加した亜鉛基合金も生産されている。
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