レアメタルの一種で半導体材料となるアンチモン価格が一段高となっている。11月28日に高値$3万5000/tonの大台に乗せて過去最高値を更新し、12月も同水準で推移している。年初比ではほぼ3倍に値上がりした、中国当局は12月3日にアンチモンの対米輸出を禁止すると発表し、同日施行した。規制強化の影響は現時点で見られないが、高止まりしている。

 

過去20年間のアンチモン価格の推移(99.65% China)($/ton)

 

 

　11月28日の仲値は$3万4500/ton。アンチモン価格は2024年に入り急伸し、5月に過去最高値を更新した。希少な鉱物であるゆえの資源枯渇懸念が強まり、世界規模で争奪戦になるとの観測が根強い。兵器に用いられることから、地域紛争が多発する中で先行きの軍需需要も堅調と見た買いが続く。

 

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　アンチモンの加工品である三塩化アンチモンも追随する動き。ただこちらは動きが鈍く、10月31日に仲値$2万2450/tonと過去最高値を更新してから1か月以上動いていない。

 

過去20年間の三酸化アンチモン価格の推移(99.5%min FOB China)($/ton)

 

 

　逆にアンチモンのMMTA Gradeは12月5日に高値$3万9000 /tonを付けた。

過去3年間のMMTA Gradeアンチモン価格の推移($/ton)

 

 

(IR Universe Kure)

 

 

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