米の鉄鋼、アルミ製品への25%輸入関税賦課がアジアのUBC市場に影響するかも?
以前から述べていたことだが、その予想は当たるのかもしれない。
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つまりは、トランプ政権が聖域なき関税作戦で韓国のアルミ製品にも関税を上乗せした場合には韓国でUBC~3034材の生産を行っているノベリスの蔚山工場は撤退することになるのではないか。するとノベリスコリアのUBC購入も止まる可能性がある。
10日未明に米トランプ政権は米国が輸入する鉄鋼・アルミ製品に25%の関税を課すと明かした。
日経新聞によると
トランプ氏は9日、大統領専用機で記者団に「米国に輸入されるどんな鉄鋼製品にも25%の関税がかかることになる」と発言した。アルミ製品も同様だと説明した。対象国は指定せず、日本も対象になる公算が大きい。10日に正式に発表する模様。
3004材のHSコードはないが、3000系合金のもの、でいうと日本の場合は厚さ0.35mm超か、0.35mm以下かで分かれている。それでみると2024暦年では以下のようになっており、厚さ0.35mm以下の韓国からの16,701トン(輸入単価515円/kg)、タイからの15,092トン(輸入単価615円/kg)、中国からの2,453トン(輸入単価555円/kg)がその3004材に該当するものとみられる。
一方、韓国からの「輸出」では、3000系合金の輸出入でみていくと以下のようになる。
日本への輸出は2024年が17,507トン、米国向けが21,936トン、中国向けが30,693トンとなっている。
韓国のノベリスコリアで生産される3004材の多くはUSA向け、だといわれているが、実際に韓国からの3004材にも25%の輸入関税がかかるようであれば
前述したようにノベリスの蔚山工場の存続に黄色信号が灯ることになろう。それは同時にUBCの買いにも影響することになる。
(IRUNIVERSE Yt)
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