阪和興業、タイのPRALAN ENERGYとR&Tからのタイヤチップ供給に合意
7月2日、阪和興業株式会社(以下、当社)子会社の HANWA THAILAND CO., LTD.(以下、阪和タイランド)は、タイ王国の廃タイヤ回収・タイヤチップ製造事業者である PRALANENERGY CO., LTD.(以下、PRALAN)および R&T (2018) CO., LTD.(以下、R&T)とタイヤチップ供給に関する基本合意書を締結したと発表。
<左から3人目が PRALAN 代表、4人目が R&T 代表、5人目が阪和タイランド 上野社長>
現在、世界では製造工程で発生する規格外品や使用済みタイヤが大量に発生しており、廃タイヤの不法投棄や埋め立て等により引き起こされる環境問題が深刻化している状況だ。
廃タイヤを破砕して製造されるタイヤチップは、石炭よりもカロリー当たりの CO2 排出量が約 50%低く、石炭代替燃料として注目を集めている(注釈※)。この度阪和興業がPRALANおよびR&Tと合意に至り、両社が製造するタイヤチップを国内外の製紙、化学、セメント、鉄鋼といった各産業の石炭需要家へ販売し、将来的には、日本および東南アジアをはじめとする世界各国へ広く本事業を展開し、同社グループのさらなる再生資源の確保および供給拡大を目指していくとの事である。
同社グループはグローバルネットワークを生かして、廃タイヤの回収から、適正に処理し付加価値を高めた製品として流通させるまでのサプライチェーンを構築することで、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していくと意気込んでいる。
※:タイヤチップを工場の電力や蒸気などのエネルギー源として使用した場合、日本の法律(地球温暖化対策推進法)ではカーボンニュートラルと見なされる。
<原料として使用される廃タイヤ>
<タイヤチップ>
【PRALAN の概要】
会 社 名:PRALAN ENERGY CO., LTD.
所 在 地:タイ王国チョンブリ県
設 立:2010 年
代 表 者:PRAIYA URAPEEPON
事業内容:廃タイヤの回収及びタイヤチップ製造事業
処理能力:約 12,000 トン/年
【R&T の概要】
会 社 名:R&T (2018) CO., LTD.
所 在 地:タイ王国ナコーンパトム県
設 立:2014 年
代 表 者:CHIRAWAN MANEECHOT
事業内容:廃タイヤの回収及びタイヤチップ製造事業
処理能力:約 12,000 トン/年
本件に関する問い合わせ先
HANWA THAILAND CO., LTD.
TEL:+66-2-343-8877
阪和興業株式会社
大阪本社 エネルギー第一部 エネルギー第二課
TEL:06-7525-5344
東京本社 食品・エネルギー・生活資材新規事業推進室
TEL:03-3544-2315
Mail:2050cn@hanwa.co.jp
(IRuniverse Ryuji Ichimura)
関連記事
- 2025/08/23 欧州からの風:August 2025 「クラリオス、欧州におけるリサイクル能力拡大へ」
- 2025/08/23 欧州からの風:August 2025 「北欧諸国、電池リサイクルで新たな連携」
- 2025/08/22 積水化学とVelocysがCO2由来合成燃料(e-SAF)の製造に向け戦略的提携
- 2025/08/22 三井化学と日鉄ソリューションズ サプライチェーンの最適化で協業開始
- 2025/08/21 エタノールからプロピレンを直接製造する独⾃プロセスのスケールアップを達成
- 2025/08/21 漁網アップサイクルのamu 累計1.32億円調達、グローバル展開と人材強化へ
- 2025/08/21 欧州からの風:August 2025 「使用済自動車規則案:議会・委員会による修正案採択に対する欧州自動車工業会の反応は?」
- 2025/08/20 UBE コンポジット製品の価格改定決定
- 2025/08/19 環境省 令7プラ資源循環の先進的社会実装モデル形成支援事業の公募採択発表
- 2025/08/19 住友化学とJFEエンジ 膜分離法によるCO2回収の実証試験に着⼿