キリンビバレッジ株式会社(社長 吉村透留)は、キリンビバレッジ湘南工場(工場長 松田明彦)で、リサイクルレジンを100%使ったペットボトルのプリフォームの製造を3月上旬より開始する。
~リサイクルレジン※1を100%使ったペットボトルのプリフォーム※2製造を開始 「R100ペットボトル※3」を使用した商品展開を拡大~
※1 使用済みのペットボトルを粉砕・洗浄して造られたPET容器の原料となる樹脂 ※2 膨らませる前のペットボトルの原型。試験管のような形をしている ※3 再生PET樹脂を100%使用したペットボトル
1.背景
現在、湘南工場では、バージンレジン※4を使ったプリフォームの製造はしているが、リサイクルレジンを100%使ったプリフォームは外部調達している。同社では商品の一部で「R100ペットボトル」の使用を開始し、今後さらに拡大していく計画だ。しかしながら、リサイクルレジンを100%使ったプリフォームを安定的に外部から調達するには限りがあるため、「R100ペットボトル」を使った商品をさらに拡大していくためには、自社でリサイクルレジン100%を使ったプリフォームを製造し、供給量を増やす必要があった。 ※4 石油由来のPET容器の原料となる樹脂
* リサイクルレジンを100%使ったプリフォーム
■ペットボトル製造工程のフロー
2.概要
今回、豊通ペットリサイクルシステムズ株式会社(社長 小坂彦二)の滋賀県日野町に新設した飲料ボトル用リサイクルPET樹脂の製造工場が2022年10月より本格稼働し、リサイクルレジンを製造開始したことによって、同社はプリフォームに使用するリサイクルレジンを十分に調達できるようになった。そこで、同社は湘南工場の既存のプリフォーム製造設備を使用し、リサイクルレジンを使ったプリフォーム製造を開始する。
3.効果
リサイクルレジンの製造工程では、バージンレジンと比べ、GHG※5排出量を50~60%削減※6可能 ・「R100ペットボトル」の安定した調達量の確保 ・容器包装の自社製造による品質管理の精度向上
※5 GreenHouse Gas:温室効果ガス ※6 キリングループ環境報告書2022 ※7 Creating Shared Valueの略。顧客や社会と共有できる価値の創造
4.今後の展開
同社は2021年より「生茶」ブランドを環境のCSV※7フラッグシップブランドと位置付け、「R100ペットボトル」の導入拡大を行っている。同取り組みを実施することで、「R100ペットボトル」の商品展開をさらに推進し、プラスチックに関する社会課題解決への貢献を目指す。
(IR universe rr)