アサカ理研はこのほど、リチウムイオン電池(LiB)のリサイクルにおいて、欧州連合(EU)の電池規則が定める2031年に80%というリチウムの回収率目標を達成したと発表した。31年目標を達成したのは国内メーカーでは初めてとしている。
アサカ理研は、2019年から取り組んでいる『LiB再生事業』の事業化に向けた研究の過程で、溶媒抽出技術を進化させ、主要薬品を再生・再利用する独自の循環工程の確立に成功している。
今回は工程内で廃棄されたLiBで達成したが、使用済み電池でも同等の回収率が期待できるという。コバルトやニッケルについても27年のEU目標を達成した。
回収したリチウム、コバルト、ニッケルで製造されたLiBについては「鉱山資源由来の原料を使用したLiBと同等レベルである」と21年に電池メーカーから高い評価を受けているという。

(IRuniverse G・Mochizuki)