バイデン米大統領とサウジのムハンマド皇太子
(出所:wikipedia英語版)
米紙ウォールストリートジャーナルは9月10日、米国とサウジアラビアがアフリカの金属を確保するために交渉中であるとの消息筋の話を伝えた。サウジの政府系ベンチャー企業がアフリカ諸国で約150億ドル相当の鉱業資産を購入し、米国企業が生産された鉱物の一部を購入する権利を持つ可能性があるという。
報道によると、サウジの資産買収の対象になるアフリカの鉱山は、コンゴ民主共和国、ギニア、ナミビアなどにあるもの。米国とサウジは2022年にも同様の連携を実施した経緯がある。この時はサウジの政府系ファンドのパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)とサウジアラビア鉱業会社がブラジル・ヴァ―レからベースメタル事業を買収し、その権益の一部を米投資会社が保有する形を採った。
米国は中国との競争を念頭に、電気自動車(EV)向け材料となるコバルトやリチウムなど戦略的鉱物資源の確保を急ぐ。一方のサウジには原油依存経済からの脱出を進めたい意図があり、産業多角化を目指して金属分野の育成に注力している。同国では、9月にも鉄鋼産業での再編が明らかになったばかりだった。
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