車載電池世界最大手の中国の寧徳時代新能源科技(CATL)は11月21日、欧州自動車メーカーのステランティスとの間で、リン酸リチウム(LFP)電池の供給について覚書を交わしたと発表した。将来的な提携関係強化を見据えた動きで、CATLにとっては欧州事業の拡大を意味する一方、ステランティス側としては脱炭素化目標に達成に向けた動きとなる。
■CATL、世界首位の地位より強固に
発表によると、CATLの曽玉勲会長兼ゼネラルマネジャーは「われわれのパートナーシップを引き上げることができて非常にうれしく思」と話した。中国メディアの騰訊網は11月22日、「CATLの世界最大の車載電池メーカーとしての地位を強固にする」と評価した。
■ステランティス、積極的な出資や提携
一方のステランティスは、2038年までに炭素排出量を実質ゼロにするとの脱炭素化目標を掲げ、矢継ぎ早に他社との提携や出資を展開している。11月には自動車大手の米ゼネラル・モーターズ(GM)と共同で、高性能永久磁石の開発を手がける米スタートアップ、ナイロン・マグネティクスに出資した。10月下旬には、中国の新興電気自動車(EV)メーカーである浙江零跑科技(リープモーター)に出資すると発表したほか、再生バッテリーでフランスのオラノとの協業を決めた。
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(IR Universe Kure)