米国鉱山会社のFreeport -McMoRanは、2024年の銅精鉱の処理・精錬料について、中国の製錬会社であるJiangxi Copperと、トン当たり80ドル、ポンド当たり8セントで金曜日に合意に達したと報じられた。
合意された料率は、チリの鉱山会社Antofagastaと中国のJinchuan Group(金川集団)が前週の金曜日に合意したものと同じであり、2024年の銅精鉱の処理・精錬のベンチマークとみなされるという。
Antofagastaと中国のJinchuan Group(金川集団)が合意したTC/RCの水準は、2023年レベルから9%のダウンであり、他の中国精錬業者はこれに反対して今年と同水準に固執すると見られていたが、その一角が早くも崩れた格好。来年の銅精錬原料の需給関係について、当初の余剰見通しよりかなりタイト目に想定しているのだろう。銅鉱採掘量も増加するが精錬能力もそれを上回って拡大することと、カナダFirst Quantumの世界シェア1%強のパナマ銅山が先ごろパナマ政府から違憲とされて操業停止に至ったことなどが、背景にあると思われる。
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(IRuniverse/MIRU S. Aoyama)