Wall street waveなどの外電は2月1日、「韓国の東国大学校の研究メンバーが、炭化モリブデンに酸化ルテニウムを注入することに成功し、高効率の水素触媒の生成に成功した」と伝えた。脱炭素化の流れの中、水素電池など新たな燃料への応用が期待される。
触媒生成の仕組み
(出所:Applied Catalysis B: Environmental)
学術誌に2023年12月15日に掲載された内容を改めて報道した。報道によると、水を水素分子に還元するプロセスには、触媒活性の低さ、反応速度の鈍化、触媒の劣化など問題が多かったが、今回の実験ではこの点を解決。モリブデンとルテニウムによる触媒は、高い質量活性、回転頻度、耐久性が可能で、化学エネルギーの貯蔵を効果的に高めるという。
水素や酸素は鉱業分野でのエネルギーとしての需要も大きいが、水素電池は、特に電気自動車(EV)向け車載電池としても実用化が期待される。現在はリチウムを使ったリン酸鉄リチウムイオン(LFP)電池などが主流だが、航続距離に限界があるほか、使用後のリサイクルシステムが確立されていない。この点、水素電池は航続距離が長めである上に、排出するのは水のみとされ、環境にはより優しいとされる。
(IR Universe Kure)