UAEのエミレーツ・グローバル・アルミニウム(EGA)はこのほど、米のアルミリサイクル大手Spectro Alloysの株式80%を取得すると発表した。規制当局の承認が前提になるが、取引は2024年第3四半期に完了する見込みとしている。EGAはSpectro Alloysの買収を通じて、急成長が予想される米のリサイクルアルミ市場の開拓を急ぐ。
Spectro Alloys は1973年に設立で、ミネソタ州ローズマウントに本拠を置くリサイクルアルミニウム合金製造大手。低炭素アルミ地金づくりを得意とし、 1 トン当たりの炭素排出量は CO2 換算で 1 トン未満という。地金の年産能力は11万トン規模。250 社超のアルミスクラップ会社から原料を調達し、主に自動車向けの合金を生産している。24年初めにも7,100万ドルを投じて能力増投資に踏み切っており、同プロジェクトの第1段階は25年に完了する予定。
米におけるリサイクルアルミの年間需要はすでに総需要の半分に相当する490万トン規模になっているが、2033年までには約 760 万トンに達するとみられているという。
(IRuniverse G・Mochizuki)