豪州のバナジウム専門企業Australian Vanadium Limitedは9月16日、自社製のバナジウム電解液を使用したバナジウム・フロー電池(VFB)が、(当社の完全子会社であるVSUN Energy社を通じて)西オーストラリア(WA)州で初めて実用化に成功したとの報告を行なった。工場受入試験(FAT)が無事終了したとのことで、Australian Vanadium社にとっては、稼働中のバナジウム・フロー電池に自社のバナジウム電解液が使用された最初の例となった。
今回、同社のバナジウム電解液を使用したバナジウム・フロー電池が設置されたのは、WA州KununurraのHorizon Power社敷地内。なお、このバナジウム・フロー電池自体は大手電池メーカーのInvinity Energy Systemsによる220kWhの電池で、最大78kWの電力を供給することができるというもの。Horizon Power社はこれを、長期エネルギー貯蔵プロジェクトのために購入したと記されている。
Australian Vanadium 社のCEO、Graham Arvidson氏は今回の達成を喜び、“オーストラリア・バナジウム・プロジェクトから加工処理されたバナジウム酸化物をバナジウム電解液に使用するという最終目標を掲げる当社の垂直統合戦略の真の証“であるとコメント。同時に、“大手VFBメーカーであるInvinity Energy Systemsが、電池への使用用途で当社の電解液を承認したこと”、“当社の電解液がInvinity社の厳しい品質基準を満たしたこと”をとりわけ嬉しく思うと述べている。
(IRUNIVERSE A.C.)