9月19日17時過ぎ、レゾナックホールディングスは、黒鉛電極の販売価格を現行の価格から20%以上値上げすると発表した。期間は新規注文分からとした。
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背景は、直近数年間の黒鉛電極事業を取り巻く環境は、過剰供給の状況の中、製品価格が大幅に下落し、黒鉛電極メーカー各社は自助努力を超えた厳しい財務状況に置かれている。このような市場環境に対応するため、競合他社の多くは既に生産能力削減の方針を発表し、実施。同も、黒鉛電極の生産能力に対する構造改革を計画しており、海外拠点における生産能力の一部について、黒鉛電極の製造技術が活用できる電動車(xEV)向けリチウムイオン電池用人造黒鉛負極材へのシフトを検討。
同社は引き続き構造改革を含めたコストダウンに努めていくが、本製品の安定供給ならびに事業の維持継続のため、この度の価格改定のお願いをせざるを得ないとの結論に至った。
(IRuniverse 井上 康)