
経済産業省は10日、同省の野原諭商務情報政策局長が9日にカナダを訪問し、イノベーション・科学産業省のメアリー・グレゴリー次官補と、持続可能で信頼性のあるグローバルなバッテリーサプライチェーンの構築に向けた意見交換を行ったと発表した。両国の政策情報や貿易・投資促進策、研究開発について今後の対応策を議論したという。
日本側は日本企業によるカナダへの投資状況などについて報告した。カナダ側からは、その投資を効率的に進めていくことを目的とした、企業向けの投資セミナー実施やカナダの先住民族との有意義な関係を確立する会合開催の提案が行われた。
今回の局長級対話は2023年9月に両国間で署名が行われた蓄電池サプライチェーンに関する協力覚書に基づき開催されたもの。同覚書では今回議論された、投資に対する公的支援促進やカナダ先住民との関係構築のほか、▽重要鉱物などの蓄電池サプライチェーンにおける緊急時の協力▽カーボンフットプリント算出等の国際標準に関する議論▽日本企業とカナダの関係規制当局との相互理解の促進――などでも協力を行うことが取り決められている。
(IRuniverse K.Kuribara)