三菱ガス化学株式会社(本社:東京都千代田区、社長:藤井 政志)は、2月12日、フッ素成分を全く含まない透明ポリイミドワニス「ネオプリム 」を原料としたポリイミドフィルムの量産化に世界で初めて成功したと発表した。
透明ポリイミドワニス「ネオプリム 」は、イミド化完結済みかつ溶媒可溶性を有するポリイミド。溶媒を留去するだけでポリイミド膜を容易に得られることから、高透明・高耐熱はもとより環境負荷の低い低温プロセス適性に優れており、光学部材、ディスプレイ、半導体、プロセス工程部材などの様々な分野で採用ならび検討が進んでいる。
従来の透明ポリイミドは有機フッ素成分を含むものがほとんどである一方、PFAS(パーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物)は生態系や人体への影響が懸念され、欧米を中心に使用制限の動きがある。そのため、今後はPFAS成分を含まない材料への代替が進んでいくことが想定されている。
このような環境規制動向を背景とした非フッ素系の材料需要の拡大にこたえるべく、同社グループは2025年1月よりフッ素フリーのポリイミドフィルムの量産体制を整えた。今後、透明ポリイミドワニス「ネオプリム 」に加えてポリイミドフィルムの展開を進めていく。
(IR universe rr)