オーストラリアの鉱物資源探査会社エレメント25(Element 25)は4月2日、株式を公開するオーストラリア証券取引所(ASX)で、「日産化学および日産化学傘下のNC東京ベイとの間で、バッテリーグレードの高純度硫酸マンガン事業での協業で合意した」と発表した。NC東京ベイが千葉県の東京湾岸に所有する土地でのエレメントの工場建設も視野に入れる。
エレメントは既に協業のための調査を終えた。3社は物流や人材など様々な面で協力する見通しで、エレメントが米ルイジアナ州の工場で得たマンガンに関する知識を活用することになる。
プレスリリース(エレメンツ25):ASX:E25 - E25 & Nissan Chemical Agree to PFS for HPMSM Facility
エレメント25は西オーストラリア州に本拠を置く鉱物探査企業。同州ブッチャーバードに中核施設となる高純度硫酸マンガンの生産施設を所有する。米国ではルイジアナ州で電気自動車(EV)向け高純度硫酸マンガンを生産し、米ゼネラル・モーターズ(GM)や欧ステランティスなどにEV電池材料として供給する。
同社は今回の千葉県での事業を決めた理由について、「日本は長い自動車生産の歴史があり、EVやハイブリッド車(HV)向け材料の需要拡大が見込める」と説明した。
(IR Universe Kure)