英アングロアメリカンとカナダのテック・リソーシズの資源大手2社は9月9日、それぞれの自社ホームページ上で「経営統合する」と発表した。新会社「アングロ・テック」を立ち上げる。新会社の持ち株比率はアングロが62.4%、テックが37.6%。時価総額は500億ドル(7兆4000億円)を超える見通しで、世界最大規模の銅生産会社が誕生することになる。
両社の合併については先行して観測が出ていた。
関連記事:英アングロと加テックが合併か 実現すれば巨大企業誕生、他社からの買収対象になり疲弊
■アングロが新株発行でテック株と交換
新会社の本社はカナダのバンクーバー。アングロが既存のテック株主に1.3301株の普通株式を発行し、テックの保有株と交換して実質的に買収する。アングロはまた、45億ドルの特別配当も実施する。
両社の合併には英規制当局とカナダ当局の認可が必要で、今後1年-1年半での手続き完了を目指す。日本経済新聞は9月10日、今回の買収について「鉱業分野でのM&A(買収・合併)」としては過去最大規模の案件となる」と伝えた。
■チリの銅鉱山で協力か
アングロはとテックは、チリの近接する地域にコラワシ鉱山とケブラダ・ブランカ(QB)鉱山の2つの銅鉱山をそれぞれ運営しており、今後は物流面なども含め協力が期待できるとしている。アングロは銅事業に関し、2030年までに最低でも14億ドルのEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)を実現するとした。
両社はともに業績低迷などから他社からの買収の対象になってきた。合併で規模が拡大すればそうした懸念は薄れそうではあるが、米ブルームバーグ通信は9月10日、「買収負担が大きすぎてアングロの株価が下落すれば、BHPなどが再度買収を仕掛ける可能性は残る」とのアナリストの見方を伝えた。
(IR Universe Kure)