ミネラルサンド事業に加え、近年ではレアアース産業への進出でも知られる豪州企業Iluka Resources(アイルカ・リソーシズ)社より、9月10日、ミネラルサンドおよび関連する下流製品、特に顔料に対する需要が低迷していることを踏まえて、西オーストラリア(WA)州のミネラルサンド事業の一部を2025年12月1日付で一時停止することになったとの声明が発表された。なお、これを受けて株価は一旦急落したものの、12日現在は反発を見せている。
停止措置が講じられることになったのは、同社所有のWA州のSR2カタビー(Cataby)鉱山および合成ルチルキルン2(SR2)における生産活動。カタビーでは塩化イルメナイトが主に採掘されており、Iluka社はこれをSR2で加工し合成ルチルを生産している。合成ルチルは高品位の二酸化チタン製品であり、主に顔料製造の原料として使用されている。
再開時期に関しては、“市場が許容する段階で”と述べられているものの、同時に、SR2の生産活動は約6か月間、カタビーでの生産活動は約12か月間、それぞれ停止する計画であるとも説明されている。また、その間の在庫に関しては、“生産活動を停止しても顧客の要求を満たすのに十分な量の合成ルチル(完成品)と塩化イルメナイト(仕掛品)を保有している”と考えているとのこと。
なお、同社のその他のミネラルサンド事業として、南オーストラリア(SA)州のジャシンス・アンブロジア(Jacinth Ambrosia)鉱山、ニューサウスウェールズ(NSW)州バルラナルド(Balranald)の新鉱山は、それぞれ事業を継続していくことが確認されている(前者は生産継続中、後者は試運転中で2025年第4四半期に採掘開始予定)。ただし、これらの鉱山の製品構成はカタビーとは異なるものであるという。
Iluka社のマネージング・ディレクターTom O’Leary氏は今回の停止措置を、“ミネラルサンドの現在の需要不透明感への対応と回復に向けた体制構築において慎重な判断”であると説明。“在庫と現金の解放、コスト削減、そして強固なバランスシートの維持”が可能になるといった利点が強調されている。
(IRUNIVERSE A.C.)