中国国家統計局が9月15日に発表した中国の2025年8月の主要経済指標は、投資活動の低迷を中心に景気悪化の様相に拍車がかかった。不動産開発投資の減少率は1-8月に12.9%減と13%に迫り、固定資産投資も急減した。景況感指数はやや改善したが勢いは鈍く、貿易や消費もさえない。
2025年の中国の主な経済指標
注)単位は新規融資以外は前年同期比増減で%、新規融資は元。GDPは四半期。不動産開発投資と固定資産投資は年初からの累計。▲はマイナス。
(中国国家統計局、中国海関、中国汽車工業協会、中国人民銀行などの発表をもとにIR Universeが作成)
7月までから悪化した指標が目立った。工業生産高と小売売上高はともに2025年に入り最低の伸びとなった。輸出入はともに前月から伸びが大幅に縮小。消費者物価指数(CPI)は3か月ぶりに前月割れした。
景況感指数は製造業・非製造業ともに7月からやや改善したものの、製造業の景況感指数は5か月連続で好不況の境目である50を下回った。卸売物価指数(PPI)も前月から減少率が縮小したとはいえ、3年近くもマイナスを続けている。
一方、銀行融資は7月のマイナスからプラスに戻した。新車販売は新エネルギー車がけん引して好調だった。
不動産の低迷が止まらない中、米国との関税問題は中国経済全体の足を引っ張る。英経済紙フィナンシャル・タイムズ(FT、電子版)は9月13日、中国政府が習近平国家主席との首脳会談のため、トランプ米大統領を北京に正式に招待したと報じた。実現は不透明とされるが、中国政府が打開策を模索している可能性がある。
(IR Universe Kure)