東アフリカのルワンダの金属採掘企業であるトリニティ・メタルズ(Trinity Metals)が輸出したタングステン精鉱が、9月30日に米ペンシルバニア州の加工工場に到着した。Mining.comが10月3日に伝えた。中国がタングステンの輸出規制を続ける中、西側諸国は中国以外からの資源確保を模索しており、ルワンダは漁夫の利を得たことになる。
■米国でタングステンカーパイトなどに加工
The New Timesなどを含む現地メディアの報道によると、輸出されたタングステン精鉱は米タングステン加工大手のグローバルタングステンアンドパウダー(GTP)の工場に到着した。工場ではタングステンカーパイト粉末などの工業用製品に加工する。両社は8月末に供給契約を交わしていた。
■ルワンダ、タンタルやタングステンの生産豊富
トリニティは英民間企業の出資をもとに、ルワンダ内の3社が2022年に統合して設立した金属採掘会社。タングステンのほか、タンタルや錫を生産する。ルワンダとして初めての児童労働や紛争と無関係な企業だとアピールする。
ルワンダは鉱物資源の生産国で、錫、タンタル、 タングステン、タンタル・ニオブ鉱石(コルタン)のほか、金や宝石を輸出している。特にタンタルの生産量では世界トップクラス。ただ、同国の鉱物産出量の大部分は小規模採掘によるもので、産業の合法化と整備が課題となっている。
ルワンダの主要鉱物生産量
(出所:JOGMEC)
■APT過去最高値圏でなお強気
一方、中国が2月にタングステンを輸出規制の対象に含めて以来、タングステンの国際価格は急伸を続けている。10月2日には仲値が$615/MTUに一段高となった。高値は9月25日の$650から動かなかったが、既に高値・仲値ともに過去最高値圏にある。
過去3か月間のタングステンAPT価格の推移(EU Free market)($/MTU)
(IR Universe Kure)