国際リサイクル局(BIR)が発表した2025年10月の非鉄金属レポートによると、南米諸国では、ブラジルがリサイクル企業への税制優遇(税額控除)を検討し、チリが巨額の費用を投じてもリサイクル率が停滞するという課題に直面しています。一方、メキシコは米国への輸出増で市場均衡を保ちつつ、輸入関税や輸出制限を検討し、ウルグアイは物流遅延と密輸という二重の課題に苦しんでいます。
メキシコ
自由貿易協定を結んでいない国に対して、輸入関税の導入を検討している。中国、韓国、インド、タイからの自動車分野の軽自動車に対して最大50%の関税が課せられる可能性がある。
メキシコ内の生産工場でのスクラップ需要は減っているものの、米国の需要の高まりで市場は変わらず均衡を保っている。また、公式では設定がされていないものの、輸出制限について注目が集まっている。「アメリカに対して輸出制限が課せられる可能性がある」と報告している。
ブラジル
2023年に税制改革を行ってから構造は簡素化したものの、リサイクルにおいては見落としが発生していた。INESFAはこれに声を上げ、リサイクル原材料をビジネスに組み込んでいる企業に対して税額控除を承認するという提案がなされた。
議会は承認に向けて今後審議の予定がなされている。
ウルグアイ
貨物輸送が緩和されているという報告が5月頃にあったものの、いまだ、船舶の寄港拒否や遅延などの問題が解決されていない。これはリサイクル業者にとっては在庫の増加を示すとともに、財政にも大きく影響を与えている。また、密輸に関しても規制が不十分であり、ウルグアイ・ブラジル国境付近の取引では特にこの問題が顕著に現れている。
チリ
拡大生産者責任法(REP)については、多くの議論がなされているものの、進展はほとんど見られていないという。包装に関する法令が施行されてから2年以上が経ち、それ以来、数千万ドルが費やされ、数々の入札、専用物流、キャンペーン、トレーサビリティ確保のための取り組みが実施されてきた。しかし、その取り組みにもかかわらず、消費率は基準値から変化していない。
(IRuniverse Oshiro)