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JAERA、使用済自動車レベルの車の輸出禁止を要望

2025/10/22 21:23
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JAERA、使用済自動車レベルの車の輸出禁止を要望

主に自動車解体関連事業者で構成される日本自動車リサイクル機構(JAERA)の石井浩道代表理事は21日、経済産業省の自動車リサイクルワーキンググループのオンライン会合に出席。使用済自動車レベルの車の輸出禁止を要請したうえで、「都市鉱山ともいえる使用済み自動車が海外に流出することで、国内資源が失われている」と警鐘を鳴らした。

 

石井代表は、特に車齢の長い車両に対しては中古車輸出前検査の実施が欠かせないと強調したうえで、対策をしなければ、日本の自動車ブランドの信頼が揺らぎかねないと示唆した。同氏によれば、1度バラバラに刻まれた車が海外に輸出され、現地で、ロウ付けされた状態で走行しているケースもあるという。さらに、輸出返還制度の問題点も指摘し、国内の解体事業者が不利益を被っている現状の改善を求めた。

 

JAERAによれば、自動車解体台数と中古車輸出台数の合計を100%とした場合、コロナ渦以前の輸出比率は概ね3割で推移しており、2024年度は使用済自動車の発生台数が少ない中、輸出比率が約4割を占める状況だ。

 

そのような状況の中で、自動車解体業界のDI値(景況指標)は2021年10~12月期以降、業況判断、売上高、経常利益、資金繰りの全ての項目においてマイナスが続いている(長崎大学 木村眞実教授 第21回業界景況調査)。石井代表によれば、使用済自動車の発生減少を含む構造的な要因が影響しているとのことだ。使用済自動車の海外流出は、それ以外の要因で経営に苦しむ事業者に追い打ちをかけているといえる。

 

また、石井代表は、不適正事業者の撲滅の必要性にも言及。「国内の安定的なリサイクル処理を確保するためには不適正事業者の排除が不可欠」としたうえで、「自動車リサイクル士制度」をベースとした公的な検定制度を解体業の許可要件とする案を改めて訴求した。

 

そのほか、▽ASRチームの1チーム化▽海外人材の活用と育成▽電動車解体処理の安全性確保――についても早期に対策すべき事項として説明を行った。

 

自動車解体業界の切実な要望がどれだけ、今後の議論や政策に反映されるかが注目される。

 

 

(IRuniverse K.Kuribara)

 

 

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