Loading...

黄銅棒メーカー、真鍮削粉が最高値水準に‼――相場とは裏腹に実需は……

2025/10/24 19:58
文字サイズ
黄銅棒メーカー、真鍮削粉が最高値水準に‼――相場とは裏腹に実需は……

 黄銅棒メーカーの真鍮削粉買取価格が急騰している。同価格は24日現在、キロ当たり1213円水準で推移しており24年5月に記録した同1221円に続き、最高値の水準にある。その背景には、真鍮削粉に含まれる銅、亜鉛の建値の高騰があり、実需とは乖離した相場となっている。住宅着工件数が伸び悩む中「スクラップ原料については、価格が合うものは取りに行く」(黄銅棒メーカー関係者)と消極的な姿勢を示しており、黄銅棒の大口需要セクターである住宅業界の実需が戻らない限りは厳しい状況だ。

 

真鍮削粉(メーカー買値)

 

 黄銅棒製品が、実需不振の中、真鍮削粉相場を支える銅・亜鉛建値は、キロ当たり1700円・同586円で推移しており、20年のスパンで見ても高値圏にある。銅は、グラスバーグ鉱山事故に加え、米財務省がロシア石油大手のロスネフチなどを制裁の対象に加えたことや、ゴールドマン・サックスの短期の強気予想などでLME相場が上がり、建値に反映された。亜鉛もLME在庫のひっ迫感や精製亜鉛の2%超の生産減を映し、同相場では23日現在トン当たり209ドルのバックワーデーション現象が起きており、それが建値にも波及している。

 

銅建値と亜鉛建値

 

関連記事:銅価格、鉱山の生産懸念とゴールドマンの強気予想で上昇

     LME亜鉛市場、在庫枯渇で異常高騰──「供給過剰」のはずが現物逼迫

 

 問題の実需だが、実態は深刻なようだ。黄銅棒メーカー関係者は「2024年問題などにより足元の住宅着工件数は、100万戸から2割減の80万戸。それに比例して黄銅棒生産も1万5000トンから1万3000トンとこちらも約2割減」と語っており、悲惨な現状がうかがえる。住宅市場の縮小、少子高齢化による需要の低下、建設業界の働き手不足、円安、資材価格の高騰など、問題は山積している状況だ。

 

 「ここはひとつ、高市新総理の経済政策による景気浮揚効果に期待したい」。高市政策が、黄銅棒業界の一筋の光になるのか?注目である。



 

(IRuniverse G・Mochizuki)

 

関連記事

新着記事

ランキング