双日は30日、同社が出融資する、豪州Lynas Rare Earths Ltd(ライナス)が製造するレアアース(重希土類)について、日本国内向けの輸入を開始したと発表した。ライナスは西豪州に位置するマウント・ウェルド鉱山でレアアース資源の採掘を手掛けており、豪州由来のレアアース鉱石をマレーシアで分離・精製して得られた重希土類としては、初の輸入事例となる。
双日は、前身の日商岩井時代の1960年代からレアアースの取り扱いを開始。2011年にはライナスとの間で、日本市場向けの軽希土類について独占販売契約を締結した。以降、ライナスに対する複数回の出融資を行い、2023年3月には、永久磁石(ネオジム磁石)などに用いられる重希土類のジスプロシウムとテルビウムの日本向け供給を確保し、商業生産に向けた開発を進めてきた。
双日は、今後も、レアアースのサプライチェーンの多角化を推進し、安定供給に貢献していく方針だ。
(IRuniverse K.Kuribara)