11月11日16時45分、三菱マテリアルは同日15時半に発表した26/3期2Q決算を受けて決算説明会を開催した。説明に使われた資料はこちら。
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⇒「製錬各社:銅精鉱の購入・電気銅等の販売にかかる事業の統合に関する基本合意書」
<サマリ>
〇景況感(資料4ページ)
自動車関連市場は、米国及び中国において販売台数は前年同期比で増加したが、欧州、日本では低迷となった。下期は、全主要地域において前年同期比で弱含みと見込んでいる。半導体関連市場は、生成AIなどデータセンタ向け需要が好調であり、下期も同様の傾向が継続すると見込む。為替相場は、米ドルの平均レートが前年同期比で153円から146円の7円の円高で推移した。金属価格は、銅や金など前年同期比で上昇した。
〇実績
●上期実績
前年同期比で減収減益。売上高は、貴金属スライム未入荷などに伴う銅・貴金属地金の生産減により、減収となった。営業利益は、金属事業における為替差による原材料の在庫評価影響、在庫条件、TC/RCの悪化、銅・貴金属地金の生産量減少などにより、減益となった。経常利益は、前年計上の為替差損の反動、持分法損益の増加などの増益要素があったものの、営業利益の減少が大きく、減益となった。当期利益、前年度計上のPTスメルティング持分法化に伴う持分変動利益の剥落、小名浜製錬所の銅精鉱処理縮小決定に伴う減損処理の計上などにより減益となった。
●通期予想(同5ページ)
上期の実績と為替、銅価格など足元の状況を踏まえた見直しなどを行い、前回予想より減収・増益の見込みに変更。売上高は、貴金属スライムの未入荷が継続するものとして前回予想より減収を見込む。営業利益、経常利益は上期実績や為替・銅価格の見直しに伴い、前回予想より増益を見込む。当期利益は、経常利益は増益予想となっているが、抜本的構造改革推進に伴う追加費用を特別損失に織り込んだ結果、当期利益としては変更しない。配当予想も、一株あたり年間100円の予想に変更無し。主な前提条件として、ドル為替を下期145円。銅価格は、足元の銅価格状況を踏まえ435セント/ポンドとした。
図表1、26/3期の上期実績と通期見通し(百万円、円/株)
出所:会社発表資料よりIRU作成
本日、「銅精鉱の購入・電気銅等の販売に係る事業の統合に関する基本合意書の締結について」開示したので、関連記事を参照。今後新たに開示すべき事項が発生した際には、速やかにお知らせる。
加えて、11月26日に中期経営戦略の公表を予定している。
<上期実績>(同6ページ)
今上期は、貴金属スライムの未入荷に伴う貴金属地金の生産減、為替の円高推移による原材料在庫評価影響と、買鉱条件の悪化などを主因として、前年同期比で減収、減益となった。
●利益増減要因内訳(同7ページ)
増益要因は、「原材料他の価格差」であり、前年同期比で+92億円となった。主な要因は銅加工事業において前年度に発生した在庫評価影響(▲43億円の損失計上)の剥落▲44億円に加え、金属事業での硫酸・パラジウム等の製錬副産物価格の上昇が+29億円。一方で、減益要因として最も大きかったのが、「為替差」で前年同期比▲101億円の減益でした。このうち金属事業において、前期に比べ円高となったことに伴う在庫評価影響が大半となる▲82億円を占めている。「数量差」としては、主に金属事業における銅・貴金属地金の生産減や、PTスメルティングの昨年6月末での持分法適用への移行等により、同83億円の減益となった。営業損益の「その他」の▲81億円には、TC/RCの悪化影響として約▲50億円の減益が含まれている。
また、経常利益は167億円、同82億円の減益となった。営業外損益を取り出した場合には、同+84億円の増益となる。これは、前年同期に計上した為替差損の反動に加え、エスコンディーダ銅鉱山からの受取配当金の増加、マントベルデ銅鉱山などの持分法適用会社の収益改善などが増益要因。5月に公表した業績予想との差異も補足。TC/RC悪化影響は、年間見通し132億円に対して、TC/RC悪化前の銅精鉱在庫の影響もあり、上期では約50億円にとどまった。一方で下期は従来業績予想通りの減益要因となる見通し。期初業績予想において大きな減益要因としている「ヘッジを取りやめたことによる在庫評価影響」は、期初に想定していた前提条件に対して、銅価格の上昇、ドル円レートの円安 基調継続により、上期までのところでは減益影響が小幅にとどまった。その結果、営業利益は、上期実績が通期の業績予想上回る進捗となった。
これらの内容は今回の通期業績予想修正の営業利益の上方修正要因として織り込んでいる。なお、在庫評価影響により実態が見えにくくなっており、今回より在庫評価影響を除く経常損益の額についても併記している。在庫評価影響を除く経常利益は、前年同期比61億円の減益、在庫評価影響を含む場合の82億円減益に対して20億円程度減益幅が小さくなる。資料21ページ各段階利益の原材料の在庫影響を参照。
〇セグメント別利益概況(同8ページ)
金属事業では、「価格差」として硫酸、パラジウム等製錬副産物価格が上昇し増益となったものの、「その他」として、買鉱条件(TC/RC)の悪化が、「為替差」として原材料の在庫評価影響が、「数量差」として銅・貴金属地金の生産減等があったことで営業利益が減少した。銅加工事業では、「価格差」に表れているが、銅価格が前年同期比で上昇したこと等を主因として営業利益が増加した。
財務状況は資料9ページを参照
<26/3期業績予想>
〇前庭条件(同10ページ)
予想数値・修正内容・修正理由については、冒頭の説明(7ページ)したため割愛。セグメント別では、「金属事業」、「銅加工事業」、「加工事業」において数量差で、前回予想から減益を見込むものの、為替差や価格差などの上振れ見通しが数量の下振れ見通しを上回ることから前回予想から増益、「電子材料事業」は数量差の下振れにより前回予想から減益を見込む。なお、セグメント別、要因別予想修正額については資料の13-16を参照。
図表2、セグメント別の上期実績と業績見通し(億円)
出所:会社発表資料よりIRU作成
キャッシュフローについては資料の11ページ参照。
<参考>
図表3、四半期別の業績推移
出所:会社発表資料よりIRU作成
(IRuniverse 井上 康 )