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製錬各社:銅精鉱の購入・電気銅等の販売にかかる事業の統合に関する基本合意書

2025/11/11 17:02 FREE
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製錬各社:銅精鉱の購入・電気銅等の販売にかかる事業の統合に関する基本合意書

 11月11日15時半、JX金属、三井金属、丸紅、三菱マテリアルの4社は、三菱マテリアルが営む、銅精鉱の購入および銅精鉱由来の電気銅・硫酸・その他銅製錬副産物の販売を行う事業を、JX 金属・三井金属・丸紅が出資するパンパシフィック・カッパー(PPC)に統合することに向けた具体的な協議・検討を開始することを合意し、本日付けで、4社間で基本合意書を締結した。

 

 銅製錬事業を取り巻く外部環境は、海外製錬会社との競争が激化する中、鉱山会社から銅精鉱を購入する際の条件(TC/RC)が大幅に悪化しており、今後の見通しも不透明な状況にある。

 こうした中、4社は、本統合を通して、銅精鉱を一括調達することで国際競争力を強化するとともに、共通機能の集約や販売オペレーションの効率化によりコストを削減し、収益性を維持・向上しうる新たな体制を構築することを目的として、4社間で本統合についての具体的な協議・検討を開始することを決定し、本基本合意書を締結した。本統合の方法は、三菱マテリアルの対象事業を、会社分割等の方法により、PPC に承継させたうえで PPC が設立する新会社に承継させることを予定している。

 現在 PPC では、JX 金属および日比製煉株式会社に対して製錬委託を行っているが、本統合後は、PPC または新会社の製錬委託先に三菱マテリアルも加わる体制となり、PPC は各社それぞれの持分法適用関連会社となる見通し。

 これらの事項を含む本統合の諸条件については、今後、各社間で誠実に協議・検討のうえ決定することとしている。

 なお、本統合に関する最終契約書の締結は 26 年 3 月末頃を目途としており、また、本統合の実施は国内外の関係当局からの許認可の取得等が前提となる。

 

 新会社により、銅精鉱のボリュームが増えるため、買鉱条件改善を期待したい。なお、PPCまたは新会社は、JX金属、三井金属同様に三菱マテリアルの持分法的適用子会社となる。

 

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(IRuniverse 井上 康)

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