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広まるヒューマノイド型、渡航自粛の中国からも―国際ロボット展

2025/12/08 16:25
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広まるヒューマノイド型、渡航自粛の中国からも―国際ロボット展

統合型ロボットシステム「NEXTAGE」

 

「ロボティクスがもたらす持続可能な社会」をテーマとした2025国際ロボット展が3~6日にかけて東京ビッグサイトで開催され、計15万6110人が来場した。様々な形状のロボットが集結したなか、人間のような形状や動作を模倣するように作られたヒューマノイドロボットが特に注目を集めた。

 

ヒューマノイド型は人の動きを模倣しやすいなどのメリットがある一方、▽製造コストが高い▽エネルギー効率が悪い▽転倒して破損・故障するリスクがある――などのデメリットも多く、導入に慎重になる企業も多かったと聞く。しかしながら、技術の進歩や人材確保のさらなる深刻化により、ヒューマノイド型に対する評価も変わってきているのかもしれない。

 

カワダロボティクス(東京都台東区、白間直人社長)は、6軸の双腕とビジョン、コントローラ、ソフトウェアが一つのパッケージとなった統合型ロボットシステム「NEXTAGE」を展示。ピッキング作業などのデモンストレーションを行った。同ロボットは各軸の最大出力が80W以下であるため、適切なリスクアセスメントを実施すれば安全柵を設置せずに人の付近での作業が可能となる。

 

周辺装置の制御機構などは専用台座内のスペースに収納できるほか、台座には大型のキャスターとフットペダル式昇降装置を実装。手軽に移動、設置できるため、非常に使い勝手の良いシステムともいえる。

 

また、ハードだけでなく、ソフトウェアのユーザビリティが高い点も同システムの大きな強みだ。NEXTAGEの標準搭載ソフトウェアである「NxProduction」によるティーチング(ロボットに作業手順を指示するプロセス)は、グラフィカルなインターフェース上で直感的に操作できるため、現場オペレータによる修正・調整が容易に可能。プログラミングスキルがなくても画像認識を取り入れた作業プログラムを簡単に作成できる。

 

人の心動かす感情豊かな存在

 

「MIROKAI(ミロカイ)」

 

また、作業性を重視したロボットとは一線を画すヒューマノイドも複数見られた。日本バイナリー(東京都港区、吉水瑞晴代表)は、フランスのスタートアップ・Enchanted Tools社が開発した「MIROKAI(ミロカイ)」を出品した。愛くるしい見た目に足を止める来場者も多かった。

 

ミロカイは感情に訴えかける豊かな表情と振る舞いを重視したプログラミングとなっており、リアルタイム音声認識とLLM(大規模言語モデル)統合により自然で流ちょうな会話を実現させている。さらには、モノを運べるという軽作業代行機能も備えているため、「人の身近に働くロボット」として、介護や福祉、教育、接客、エンターテインメント業界での活躍が期待されている。

 

中国企業も80社以上

 

国際ロボット展には、中国政府が渡航自粛を呼びかける中でも、中国からは80社以上が参加。ロボット産業にかける中国技術者の熱意と自信が伺えた。

 

TechShare(東京都江東区、重光貴明代表)は中国・広州のロボットメーカー・Unitree Robotics社が開発したヒューマノイドロボットUnitree G1(開発版)の国内独占販売権を取得しており、国際ロボット展でも同機をPRした。ダンスや格闘技といった機敏な動きだけでも目を見張るものがあったが、人が後ろから肩を引っ張っても、バランスを保ち立ち続ける姿からは可用性の高さが垣間見えた。同機は身長130㎝、体重35kg。23~43個の関節用モーターを搭載し、広い関節可動域とスピーディかつパワフルな動きを実現する。

 

 

(IRuniverse K.Kuribara)

 

 

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