日本工作機器工業会生産動態調査 25年11月2%増128億円、25年販売額は8.8%増
11月工作機器生産は同月比2%増と7カ月連続増もボールねじ、直動軸受15カ月ぶり減少
工作機械に関連する工作機器について、日本工作機器工業会が1/7に25年11月の生産動態調査が報告された。11月の生産額は128.37億円(同月比2%増)と、7ヶ月連続で同月比増となった。なお、販売額も141.5億円(2%増)となっている。

この中で主力ボールねじは26.15億円(同3.8%減、構成比20.4%)、直線運動用軸受も40.07億円(2.0%減、構成比31.2%)といずれも15カ月ぶりに同月比減少に転じた。両製品とも工作機械が緩やかに回復する中で、半導体製造装置向け受注拡大継続、医療機器向けの拡大などを受け、従来、工作機器全体よりも多少高い伸びが続いていた。今回、同月比減となった要因として、ツバキ・ナカシマ(6464)が2025年10月付けでボールねじなどの事業をミネベア(6479)に売却した影響が11月に出た可能性がある(詳細は不明)。また最大手の直線運動用案内最大手THK(6481)が構造改善に沿って、生産調整を行っている可能性(これも時期が未確認)もあり、実際に特殊要因を除くと増加継続しているとみられる。

ボールねじ、直線運動用案内で全体の5割を占めるが、その他製品ではクラッチ・ブレーキ類が13.8億円(同月比15%増)、その他は総じて同月比横ばいとなっている。
2025年工作機器販売額は推定1765億円(前年比8.8%増)、26年予想1770億円は増額へ
1/14に工作機器工業会の賀詞交換会で、2025年の工作機器販売額が前年比8.8%増の1765億円に達する計算となる。逆算すると25年12月は207億円の販売額(51.3%増)となってしまう。これは異常値であり、多少割り引く必要(11月からの期ズレの可能性が大きい)があるとみられるが、同月比で拡大していることは確かとみられる。
関連する工作機械受注が堅調に推移、12月の工作機械受注が単月で過去最高を更新したなどの動きが追い風となっている。また半導体製造装置も過去最高の生産高となっており、全体需要を押し上げているとみられる。

2026年予想については1770億円(0.3%増)の販売額を見込んでいるとしたが、現実には大幅に上振れると期待している。この背景には、需要家業界がいずれも受注、出荷、生産などが増加すると見込んでいるため。
例えば日本工作機械工業会の2026年受注予測は1兆7000億円(6.0%増)と堅調に推移すると見ている。また日本鍛圧機械工業会は2026年に2500億円(3.3%増)、日本ロボット工業会も2025年の受注9980億円(19.9%増)に対し2026年は1兆300億円(3.2%増)と、緩やかながら拡大を見込んでいる。
加えて1/15には日本半導体製造装置協会が、2025年度の日本製半導体製造装置販売額4兆4111億円(3.0%増)と過去最高更新となる見通しを発表した。続く2026年度は5兆5004億円(11.2%増)と伸び率加速を見込んでいる。しかも半導体製造装置においてはAIデータセンタを中心に先端半導体生産増加に伴い、さらに伸び率が高まる期待がある。



このような環境下で、工作機械・鍛圧機械を中心とする金属加工機械向けが主力2製品以外については、緩やかな生産、販売の伸びが見込まれ、3~4%程度の伸びを示そう。ロボットについては、多関節ロボット化、さらには協働ロボットなど、リニア製品の使用個数が大きく伸びる可能性がある。さらに省人化ニーズ、また半導体製造向け搬送、電子部品向けチップマウンタなども需要拡大を押し上げよう。半導体製造装置向けは少なくとも2ケタの伸びが期待され、精密リニアガイドやミニチュアボールねじ、さらにはXYテーブルにZ軸を加えた3次元ニーズも加わり、伸び率が高まろう。また、医療機器や鉄道用自動柵、食品機械などでも利用が高まっており、裾野の広がりにも期待がもたれる。
このような環境下、ボールねじ、直線運動用案内の伸長が見込まれ、全体として1940億円(9.9%増)程度に販売高が拡大するとみられる。
*各種資料は各工業会、協会資料を添付、もしくはIRユニバースで加工
(IRuniverse Okamoto)